今にも崩れそうな本棚の下で

漫画の感想を書いたり書かなかったりします。

おすすめ能力バトル漫画ランキング50

いつの頃からか,巷には能力バトル漫画が大量にあふれるようになってきました。

そこで,数ある能力バトル漫画・現代異能バトル漫画の中から,私なりのオススメのランキングを作りました。

(若干のネタバレを含みますが、主観的にストーリーの核心に触れるようなネタバレは避けたつもりです。)

 

参考までに,能力バトルに関する私の好みとしては,

・基本的には頭脳戦が好き。一方で、血統や覚醒、根性、ご都合主義による勝利であっても,流れが自然だったり,展開が熱ければ嫌いではない。技名だけいって「どん!」で謎の決着がついたとしても、カッコ良かったりすれば良い。

・自分の能力をペラペラ喋るタイプよりは,お互い探り合いから始める漫画の方が好き。ただし,前者も様式美として嫌いではない。

というところです。

 

一応ランキングを作る際のルールは,以下のとおり。

・最近の作品には若干評価を甘くする

(既存のランキングと同じになっても つまらないので)

・能力バトル,現代異能バトルの定義は確立されていないので,少しでもそれらしいものは能力バトル漫画に含まれるものとする。あえて定義するとしたら「私が能力バトル・現代異能バトルだと思ったもの」。

 

あくまで個人的な好みであり,順位付けはいい加減です。

いろいろと異論はあるかもしれませんが,ご笑覧ください。

 

なお,作品によって紹介文の長さが違うのは,過去の記事をリライトしているものがあるのと,きちんと書く時間がなかったものがあるためです。

短いものについては,そのうち書き足したいと思います。

 

1位 ワールドトリガー葦原大介

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ワールドトリガー葦原大介)第1巻(集英社)より引用)

 

いきなり1位が典型的な能力バトル漫画ではないのですが,大好きな漫画なのでご容赦ください。

ジャンルとしてはSFバトル・アクション漫画です。

 

あらすじ:

人口28万人の街,三門市。

ある日,この街に,異世界への門(ゲート)が開く。

門からは,異世界からの怪物があらわれ,付近の街を蹂躙する。

近界民(ネイバー)と呼ばれる怪物には,地球上の兵器は効かず,街は恐怖に包まれた・・・。

そこに,突如現れて,怪物を撃退した謎の一団「ボーダー」。

彼らは,ネイバーの技術を研究し,地球を守るための組織だった。

ボーダーがネイバーに対する防衛体制を構築したことで,ゲートが開いてから4年が経過した現在,街は平和を取り戻していた…。

 

ストーリーは,このボーダーの一員として,主人公の三雲修(上記画像)らが,ネイバーや他のボーダー隊員とバトルする内容になっています。(対ボーダー隊員は,主に模擬戦闘。)

 

バトルで使用されるのは,主に,トリガーと呼ばれる汎用性のある武器。

(刀剣状のものやライフル状のものなど。上記画像参照。)

また,これに加えて,一部のキャラは,予知能力や嘘を見抜くなどの特殊能力(サイドエフェクト)を持っています。

バトルの描写は、サバゲーっぽいと言われたりもしています(特に模擬戦闘)。

一方、ネイバーとの戦闘では、相手の武器(トリガー)の能力・特性が分からないことから、その分析から行う必要があり、能力バトル的な色合いが濃く出てくるところです。

 

この漫画の大きな魅力の一つは,集団戦を描いていること。

能力バトルというと,集団対集団の戦いであっても,いつの間にか敵味方ともにバラけて,一対一のバトルが描かれるだけ,という漫画も多い気がします。

それには,作者の力量だとか,読者の認識能力への配慮だとか,いろいろと事情があるのでしょうが,この漫画では安易な一対一は連発されません。

3人対3人でそれぞれの連携が描かれたり,ときには強キャラ一人を数のごり押しで苦しめたり,と一対一のバトルにはない楽しさが味わえます。

また、一対一のバトルの場合、勝敗は,単純に力の差で決着が着くことも多いと思います。

しかし、集団戦の場合、弱いキャラであっても、弱いなりに囮の動きをしたり、時間を稼いだり,敵の能力を暴いたりと,見せ場を作ることができるのも良いところだと思います。

 

 また,もう一つの大きな魅力は「再読性」の高さ。

ここでいう「再読性」とは,再読に耐え得る、何度も読めば読むほど面白い、といったくらいの意味です。

この漫画全体のキャッチコピーとしては,「遅効性SF」,第1巻のキャッチコピーとしては「やがてその意味に気付く物語」,というものがあり,これらのコピーは上記の再読性の高さを示しています。

例えば,その戦闘描写。

前述のとおり,集団戦を描いていることもあって,1回目に読んだだけでは,細かくどんなバトルが行われているのかはよく呑み込めない部分があると思います。

(私の頭が悪いのかもしれませんが…)

それが,何回か読んでいくうちに,個々のキャラの顔,能力,武器の特性が頭に入ってくると,戦闘において,各キャラが何をしようとしているのかが分かるようになってきます。

そうすると,細かい戦闘描写にどのような意味があるのか,が理解できるようになり,読んでいて非常に面白くなってきます。

また、連載初期にチラッと出てきたキャラが後で活躍したりして、読み返すときの発見があるのも良いところ。

さらに、未回収の伏線も多く,今後どのような展開を見せるかも楽しみなです。

 

ワールドトリガーの魅力については,以下の記事でも書いています。(上記の内容と重複する記載も多いですが。)

kido-ari.hatenablog.com

また,この漫画については,名場面・名言をまとめた記事も書きました。

ワールドトリガー名場面・名言まとめ【邂逅編】

ワールドトリガー名場面・名言まとめ【黒トリガー争奪戦編】

2位 HUNTER×HUNTER(冨樫義博

主人公の少年・ゴンとその仲間達との冒険を描くストーリー。

初期は能力バトルという感じではなかったものの、途中から「念能力」という設定が登場し、能力バトルの色彩が強くなっていきました。

ストーリーは、ハンター試験編、ヨークシン編、キメラアント編(蟻編)などの各編に分けることができ、基調はバトル漫画でありながら、各編で少しずつ雰囲気が違います。

能力バトルとしては、基本的に能力の探り合いから始まるタイプ。

戦略や駆け引きが熱いです。

また、念能力がある程度体系化されているのも良いところ。

強化系や操作系といった系統、「制約と誓約」といったルール設定などいかにもそれらしい設定がされています。

これらの設定を踏まえて、いろいろ考察をしはじめると止まりません。

また、ストーリーも格段の面白さがあります。

メインのストーリーはもちろんのこと、ときどき挿入される細かなキャラの背景エピソードも、それだけで作品になりそうな面白さです。

たびたび休載が挟まれますが、どんなに休載があっても読者が再開をまちつづけるのは、それだけこの漫画が面白いからでしょう。

3位 惑星のさみだれ水上悟志

 この作品は、キャラがすごく良いんですよね。

バトルは頭脳戦というよりはストーリー性重視。

ストーリーは、ユルい雰囲気がありつつも、衝撃的な展開もあったりして油断できません。

きっちり伏線も回収していいます。

主人公が第3極なポジションなところとか「トカゲの騎士」という第一印象がダサい称号とか、一見王道から外れているように見えるけれど、実は王道、というそんな作品です。

4位 東京喰種トーキョーグール/東京喰種トーキョーグール:re(石田スイ

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(東京喰種トーキョーグール(石田スイ)第1巻(集英社)より引用)

 

見た目は人間と同じながら、人間を食料とする喰種(グール)。

ストーリーは、主人公・金木研が、 ある「事故」をきっかけに、半喰種となってしまうところから始まります(上記画像参照)。

金木は、喰種とこれに敵対する人間側の機関(喰種対策局〔CCG〕、通称・白鳩)の争いに巻き込まれていくのです…。

喰種側は、赫子(かぐね)という、触手みたいなもので、人間側は、クインケという刀剣などの形をした武器で戦います。

 

人間を食べなければ生きていけない喰種の苦悩だったり、首や手足がポンポン飛ぶグロめの描写だったり、狂気を孕んだキャラが複数出てきたり。

これらの要素からして、少年ジャンプ連載の漫画では物足りない読者が読むような、正統派厨2バトル漫画ではないかと思います。

ところどころ、文学的な香りもします。

伏線も大小さまざまなものがあったり、謎も散りばめられていて、今後の展開を予想したり、考察しながら読むのも楽しいです。

アクションシーンでは、ときどき、何が起きてるのか絵的に分かりづらいのが玉にキズ。

5位 ジョジョの奇妙な冒険荒木飛呂彦) 

 ブログのタイトルをこの漫画からとっているくらい好きな漫画です。

(どうせなら第1部から読んでほしい,けれどもそれだと全体が長すぎるので勧めにくい,という葛藤からこの順位。)

好きなところが多すぎて何を書いてオススメして良いのか分りませんが,よく言われるポイントは,以下のとおり。

・バトルは、敵の能力を推測するところからの頭脳戦。覚醒や謎理論,ご都合主義的展開もないではありませんが、勢いのあるこれらの展開もまた魅力のうち。

・セリフ回しやジョジョ立ちといわれるポージング,ファッションのセンスが独特。最初は、とまどいますが、だんだんクセになってきます。

・シリーズ全体を通したテーマは「人間賛歌」。勇気を持つことや運命にあらがうことの素晴らしさが描かれます。

・第1部~第8部に分かれており,それぞれ主人公その他の登場人物・敵・舞台などが異なっています(一部共通)。この仕組みによって,様々なタイプの物語を楽しみつつ,各部をまたいだ因縁も楽しめるようになっています。また,バトル漫画にありがちなインフレの抑止にもなっているのも良いところ。

いつかちゃんとしたオススメ記事を書きたいなーと思ってます。

絵柄が週刊少年ジャンプにしては特殊ですが、まずは一読してみてほしい作品です。

 

関連記事

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6位 ダーウィンズゲーム(FLIPFLOPs)

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ダーウィンズゲーム第9巻(秋田書店)より引用)

 

 謎のソーシャルゲームアプリによって、能力を与えられ、デスゲームに巻き込まれる、という、まあありがちな設定です。

全体的にわりとありがちな設定が多いのですが、その王道的展開をきっちり仕上げているイメージ。

ソーシャルゲーム・MMOっぽい要素が少しあるところがやや新しいでしょうか。

(上手くその設定を使えているかというと疑問もありますが…。)

絵はキレイですし、そこそこテンポも良いです。

頭脳戦的なところもあるのですが、どちらかというと、俺Tueeee!的な要素が多いかもしれません。

普通の高校生だったはずの主人公(上記画像参照)が、いつのまにか武術の達人みたいになったりします。

この作品の特徴の1つは、能力に序列があること。

主人公が能力の中でもトップクラスの能力を持ってるようなので、最初は、この設定はどうなんだろう?と思いました。

基本的には、平等なルールのもとでのバトルが好きな方なので…。

もっとも、よく考えれば、理不尽なデスゲームを強要してくる主催者が、プレイヤー間の公平・平等に気をつかうのも変な話で、プレイヤー間に不平等があるのもむしろ自然なのかもしれません。

ストーリーとしては、運営者の狙いやゲームの謎で引っ張っているところもあり、今後の展開に期待です。

7位 文豪ストレイドッグス朝霧カフカ,春河35)

 芥川龍之介太宰治などの文豪を題材にした能力バトル。

登場キャラはみな文豪から名前がとられており、その能力名もその文豪の著作だったりします。

芥川龍之介なら「羅生門」、太宰治なら「人間失格」など)

名前をとっているだけで登場キャラは作家をしているというわけではなく、主人公サイドは探偵社に所属しています。

梶井基次郎の能力が「レモン爆弾」に関するものだったりと作家に関するエピソードや作品内容とリンクした内容ににやりとさせられたりもします。

もっとも、元ネタから離れた要素もけっこうあったりして、そこら辺は好みが分かれるかもしれません。

(私自身、文学に詳しいわけではなく、元ネタがわからなくても楽しめています。)

実在の人物をモデルにした能力バトルものは、もしあの人が登場したら…と妄想できるのが良いですね。

8位 僕のヒーローアカデミア堀越耕平

 ヒーロー物の能力バトル。

ヒーローが制度化された社会。

主人公の緑谷出久(いずく。通称デク)が、ヒーローを育成する雄英高校で最高のヒーローを目指すストーリー。

この漫画のように、ヒーローが制度化されていて、その生計の描写があったりする作品は、ワンパンマン、THE PENIS MAN、タイガー&バニーなど結構多い気がしますね。

漫画としては、最近流行りのわらわらキャラが出てくるタイプ。

少年ジャンプ掲載であることから、東京グールと違って、キャラの死亡でキャラを整理できないので、そのうち収集がつかなくなりそうな…。

バトルの描写は、頭脳戦と根性論のバランスが良い気がします。

主人公こそ王道のパワー増強型ですが、周りのキャラにトリッキーな能力持ちがいるので楽しめます。

 

9位 BLEACH(久保帯人

 最高のオサレ漫画です。

ある出来事から死神代行となった高校生・黒崎一護の戦いが描かれます。

バトルは、雰囲気を楽しむタイプ。

頭脳戦を期待するのはやめましょう。

この漫画の魅力は、なんといっても「オサレ感」。

ネガティブな言われ方もしますが、用語や能力発動時の言葉(解号)、詠唱がいちいちカッコ良いんです。

また、キャラデザの良さにも定評があります。

ライブ感で描いてるんだろうなー、と思って読んでいると、意外な伏線にも驚かされたり。

ネットでの評価は過小評価だと思ってます。

長期連載の途中でダレたという評価もなくはないですが、一応キレイに完結していますので、ぜひ読んでみてください。

 

ネタ記事ですが、雰囲気を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

(ただし、後半にネタバレがあります。)

kido-ari.hatenablog.com

10位 金色のガッシュ!!(雷句誠

天才的な中学生・清麿が、魔界の子・ガッシュ とともに、魔界の王を決める戦いに巻き込まれていく話。

ガッシュは、人間界に送り込まれた100人の魔界の子の1人。

魔界の子たちは、1人ずつ人間をパートナーに選び、100組の中で勝ち残った者が次の魔界の王になれるのです。

単に主人公1人が能力者という漫画と違い、こちらは、タッグ形式・バディもの的な内容。

100組の魔物の子と人間のパートナーのペアにそれぞれのドラマがあります。

熱いところは熱く、笑えるところは笑え、泣けるところは泣ける、という色々な側面をもった作品。

(某ボスがぽっと出な感じは否めませんが、展開が熱いので嫌いではありません。)

対象年齢は、低年齢層もカバーしているとは思いますが、大人が読んだらつまらないということではないと思います。

 

11位 ハイラのSP‐龍伐庁調査執行部第3課-(榊原瑞紀

 「人外」VS「竜騎士」のお役所サスペンスアクション。

「異類」と呼ばれる人外の怪物。

鬼をはじめとする「異類」は、全国に潜伏し、ひそかに人間を食料として暮らしています。

その異類を消滅させることができるのは、「龍騎士」と呼ばれる特殊能力を持った者のみ。

この漫画では、新たに龍騎士になった10歳の少年・「ハイラ」(下記画像参照。)とこれをサポートする行政機関・龍伐庁の「ハイラユニット」の活躍が描かれます。

メインとなるのは、「リフジン」を憎む熱血漢・来生(きすぎ)と冷静沈着な主任・真永。

普通だったら龍騎士がメインになりそうですが,「ハイラのSP」のタイトル通り,龍騎士ハイラを支える2人に(も)スポットが当たっているところに独自性を感じます。

また,「正義に燃える熱血タイプ」と「クールな知性派」のバディもの、というのは、わりとありがちですが、描き方が上手いのでなかなか引き込まれます。

また、このマンガの特徴の一つは、ハイラの存在。

龍騎士は、日本に12人しかいない,特殊能力を持った貴重な存在。

そのため、ハイラユニットのメンバーはその命令に服従しないといけません。

ハイラは,それをいいことに,年上のメンバーに大きな態度をとったり,ワガママ放題だったり…。

ハイラは10歳の少年なので、まだまだ未熟なところもあり、それが今後どのように成長していくかも見所です。

異類退治については、異類の側や龍伐庁内部に不穏な動きもあり、こちらの展開も見逃せません。

異類退治の行く末と人間関係の変化が両方楽しめるマンガです。

12位 サイケまたしても福地翼

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サイケまたしても福地翼)第1巻(小学館)より引用)

 

 タイムリープ×能力バトル。

無気力な中学生・葛代斎下(サイケ)は、ある日、「今日をやり直す能力」を身につける、というストーリー。

タイプリープは強力といえば強力ですが、その他の身体能力は凡人で非力な主人公。

その主人公が能力を駆使して強敵に立ち向かっていくのはなかなか面白いです。

頭脳戦の面白さは、さすが「うえきの法則」の作者。

序盤の展開は、タイプリープものでありがちな展開ですが、能力バトルが始まると徐々に面白くなってきます。

まだ、既刊7巻とそこまで長期の連載ではないので、今後の展開に期待です。

13位 テラフォーマーズ(貴家悠,橘賢一)

 動物系SF能力バトル。

特殊な手術で動物の能力を手に入れたキャラたちが、進化したゴキブリと戦ったり、内輪で戦ったりします。

序盤は、バタバタ人が死んでいきましたが、最近は、あんまりそうでもありません。

動物のウンチクをナレーションで入れつつバトルが展開されるスタイル。

ケレン味たっぷりのバトルはなかなか面白いです。

一巻がピークという説もありますが、最近の展開も嫌いではないです。

お気に入りは、ナレーションがぶった切られる演出と唐突なギャグシーン。

14位 うえきの法則福地翼

 主人公・植木耕助が神の座を巡る戦いに巻き込まれるストーリー。

登場する能力は、いずれも「〇〇を××に変える能力」。

能力バトルとしては、能力の内容・バトルの展開ともにトリッキーなものが多いイメージです。

頭脳戦が好きな人はオススメです。

伏線の回収も見事。

続編の「うえきの法則+」もあります。

15位 ARMS(皆川亮二

 皆川亮二作品はどれも面白いのですが、これが一番好きかもしれません。

良い意味での厨二病的な漫画。

有名な見開きシーンは、何度読んでもカッコ良い!

また、能力漫画にありがちな「無能力者だけどすごく強いキャラ」である某キャラは、屈指の名キャラです。

16位 幽☆遊☆白書(冨樫博満)

 ハンターハンターよりもストレートな能力バトル漫画のイメージ。

トーナメント形式は単純だけど、やっぱりワクワクしますね。

厨二病度もなかなか高いです。

戸愚呂弟の存在感や邪王炎殺黒龍波のかっこよさ、有名な「『キャベツ畑』や『コウノトリ』を〜」を始めとする数々の名言など様々な魅力にあふれています。

17位 鋼の錬金術師

引き伸ばしもなく、きっちり伏線も回収してきれいに完結した作品。

主人公が強すぎないのも良いところ。

18位 THE PENISMAN(石田スイ

 「東京喰種」の石田スイの商業デビュー前のウェブ漫画。

残念ながら,現在は既に消去されているようです。

タイトルがアレですが,中身もわりとそのままです。

主人公は、首から上が男性器そのものなヒーロー。

しかも、怪人を倒すと、怪人に対して白くてどろりとした液体をかけます…。

設定だけ読むと大分ひどいですし,他の登場キャラも見た目はパロディや下ネタだらけです。

しかし,ストーリーは、通り一遍のコメディ寄りアクションというわけではなく、一筋縄ではいかない展開になっており,非常に良いところで中断されていたのです。

商業デビューの時点で続きを読むのは難しそうになっていましたが,現時点ではさらに難しいでしょうね…。

19位 炎炎の消防隊

炎系能力バトル。

登場キャラがみんな炎系の能力なんて成り立つのかと思いましたが、ちゃんとバリエーションがついていました。

今後の展開に期待大です。 

20位 武装錬金和月伸宏

 錬金術によって創造される武器「武装錬金(ブソウレンキン)」による能力バトル。

例えば,主人公・武藤カズキは,突撃槍(ランス)の武装錬金を使います。

中身は王道ど真ん中の少年漫画。

ただし,ヒロインの決め台詞が「臓物(はらわた)をブチ撒けろ!」だったり,敵味方ともに独特の個性あふれるキャラが多いので,「変態だらけのイロモノ漫画」みたいな言われ方をすることもあります。

イロモノな部分があることは否定しませんが,ストーリーはしっかり王道なので,イロモノ要素にひかずに読んでみてください。

この作品の前の「GUN BLAZE WEST」もよさそうだったんですけどね…

(あえなく打ちきり。)

21位 出会って5秒でバトル(みやこかしわ,はらわたさいぞう)

 いつもと変わりない日常を過ごしていた普通の人たちが,突然,謎の団体に拉致され,一人一つずつの特殊能力を与えられる。

彼らは,謎の団体によってデス・ゲームを強制されるのだった…。

ここまでのあらすじでは作品が特定できないくらい、わりとありがちな設定かもしれません。

この漫画の面白いところは、主人公・白柳アキラの能力「詭弁家(ソフィスト)」です。

その能力は、「相手があなた(主人公)の能力だと思った能力」というもの。

ハッタリをかまして,相手にすごい能力だと信じさせることができれば、どんな能力でも自由に使える一方で、何も信じさせることができなければ,何も能力が使えず,なすすべがなくなります。

数ある能力バトル漫画の主人公の中でも,なかなかにトリッキーな能力ではないでしょうか。

否が応でも頭脳戦になりそうな能力なので,知略を尽くしたバトルが期待されます。

まだ,ストーリーは序盤と思われるので、今後の展開が楽しみです。

22位 NARUTO-ナルト-(岸本斉史

 忍者たちによる能力バトル漫画。

落ちこぼれ忍者・うずまきナルトが,里一番の忍び「火影」を目指します。

スケールの大きくなっていく後半も良いですが,中忍試験など初期のころの頭脳戦も良いものです。

23位 バジリスク甲賀忍法帖~(せがわまさき山田風太郎

 能力バトルの先駆けともいわれる山田風太郎忍法帖シリーズの一つのコミカライズ。

徳川3代将軍の跡取りを決めるため,甲賀と伊賀,それぞれ手練れの忍者10名による殺し合いを行うことに。

しかし,甲賀の忍者・幻之助と伊賀の忍者・朧は恋人同士だった…というストーリー。

原作から大きく改変されたところもなさそうですが,いま読んでも能力は多彩で,全く古くは感じません。

バトルのテンポもちょうどよくサクサク話が進みます。

24位 世界鬼(岡部閏)

 鏡の中に幻覚が見える奇病「鏡の国のアリス症候群」。

この病気の患者たちが,異世界に召喚されて「世界鬼」という怪物と戦うストーリー。

性的虐待を受けている主人公,セックス依存症の女子高生,薬物中毒の元自衛官となかなかアクの強いキャラがそろっています。

かなり重めのストーリーで人を選ぶところはありますが,2巻まで読んでいただけると,この作品の良さが見えてくると思います。

25位 烈火の炎安西信行

主人公・花菱烈火は,忍者に憧れる炎使いです。

内容は,まさに王道の能力バトルもの。 

風使い,水使い,重力使いなど定番の能力が登場します。

幽遊白書のパクリと批判されたりすることもあり,その批判も分らなくはありません。

それでも,特に後半はオリジナリティーもあって良かったと思うのです。

初期と終盤での画力の伸びもすごいところ。

26位 Get Backers-奪還屋-(青樹佑夜綾峰欄人

 厨2病的能力バトル。

奪われたものを相手から奪い返す「奪還屋」の2人が主人公。

主人公の1人,美堂蛮の能力は,1分間幻影を見せること(ただし,1日3回までしか使えない)。

もう1人の主人公,天野銀次は,電気を発生させることができます。

とにかく作中用語やキャラクターが厨2病的にかっこ良い。

バトルについては,駆け引きや頭脳戦というよりは,雰囲気を楽しむべき漫画です。

インフレがひどい,みたいなことを言われたりもしますが,インフレしても面白いものは面白いのです。

27位 胎界主(鮒寿司

www.taikaisyu.com

「全頁総天然色」のダークファンタジー。

短い文章では説明しにくいですが,壮大で緻密な世界観・設定,頭脳戦,いくつもの伏線などなど,魅力いっぱいの作品です。

最初は,設定がなかなか飲み込みにくいと思いますが,読んでいくうちにきっとどっぷりハマっていくでしょう。

28位 封神演義

 中国の古典「封神演義」をモチーフにした作品ですが,原作からは大分変更されているところも多いようです。

週刊少年ジャンプの人気作品にしては珍しく,無駄な引き延ばしもなく,打ち切りもなく,きっちり伏線を回収して完結した稀有な作品。

「私が本気を出した以上…仙人界は(略)」のシーンは,何度読んでも,印象的かつかっこ良い名場面です。

29位 ONE PIECE(尾田栄一郎

 いわずと知れた人気漫画。

海賊王を目指す主人公・ルフィと仲間たちの冒険が描かれます。

主人公・ルフィは「ゴムゴムの実」を食べることによって力を得た全身ゴム人間。

「ゴムゴムの○○」という技名は,最初はかっこ悪く思えたのですが,読んでいくうちにかっこよいような気もしてくるから不思議です。

バトルの面白さというよりは,ストーリーや世界観,ギャグパートを楽しむ漫画だと勝手に思っています。

(紹介が適当ですみません。)

30位 戦闘破壊学園ダンゲロス横田卓馬架神恭介

作画は「背すじをピン!と」の横田卓馬

名作web漫画「オナニーマスター黒沢」もこの人なんですね。

 

さて,この漫画は,下ネタ・パロディ・ギャグ満載の学園能力バトル。

ある高校を舞台に,番長グループと生徒会との死闘が描かれます。 

とにかく「能力」のオリジナリティーがすごい。

周囲の男性に,ありとあらゆる性病を発症させ,睾丸を爆発させる能力「災玉」,カレーの辛さを自由に操作する能力,UFOを召還して対象へのアブダクションを行う能力「木曜スペシャル」などなど,他の漫画では全く見たこともない能力の目白押し。

バトル描写もきちんと能力バトルしていて面白いです。

31位 キリングバイツ(村田真哉隅田かずあさ

遺伝子強化技術によって動物の能力を得た獣人たちによるバトルもの。

各キャラが、それぞれ動物の遺伝子を組み込まれており、財閥同士の代理戦争「牙闘(キリングバイツ)」において戦います。

動物に関する豆知識をナレーションで挿入しつつ、バトルが描かれるところは,テラフォーマーズに似ていますね。

また,特徴的なのは、女性キャラとそのサービスシーンの多さ。

男性キャラもそこそこいるのですが,既刊6巻のうち、5巻の表紙が女性キャラ、というあたりで,なんとなくその雰囲気は分かるかと思います。

この漫画のそんな所をあざといと思うか、喜ぶかは好みが分かれるところかもしれません。

獣耳好き・獣人女性キャラ好きは必読です。

32位 めだかボックス西尾維新暁月あきら

最初はそうでもなかったのですが,連載途中で方向転換して能力バトル漫画になりました。

バトルは言ったもん勝ちみたいな感じですが,「球磨川禊」や「安心院なじみ」といった魅力的なキャラが生まれたのは素晴らしいと思います。

他にも, 言葉遊び・パロディ・メタ発言など,原作者の西尾維新らしい要素満載の漫画です。

33位 リィンカーネーションの花弁(小西幹久)

偉人や罪人を前世に持つ者が、前世からその才能を引き出して戦うという能力バトルもの。

偉人モチーフのバトルものというと、過去にもたくさんありますね。

ノブナガン、第九のマギア(音楽家)、ハイファイクラスタ文豪ストレイドッグス(作家)、ドリフターズFate/stay nightなどなど…。

 

あらすじ:

主人公・扇寺東耶(せんじ とうや)は,ありとあらゆる習い事に挑戦したものの、どの分野でも目立った才能は見つからなかった。

彼は、自分は「持たざる者」であると絶望していた。

一方,東耶の同級生の灰都は,圧倒的な剣の才能を持っており,東耶は,灰都のことを、自分とは違って才能を「持つ者」だと思っていた。

しかし、彼は、灰都に、「私達は似ている」と言われる。

果してその理由とは…?

 

このマンガで特筆すべきは、各キャラクターの能力の圧倒的強さ。

各キャラクターが,他の能力バトル漫画にいたら、上位幹部〜ボス級になれるような強力な能力を持っています。

これらの強力なキャラのバトルが,サクサクと進むところはなかなか読んでいて楽しいものです。

また、ストーリーも最初は単調でしたが、中盤からはなかなか一筋縄ではいかないものになっています。

 

34位 サツリクルート(吉宗,MITA)

urasunday.com

就職活動に能力バトルの概念を持ち込んだ,おそらく唯一無二の能力バトル漫画。

やや突破な世界設定なので,読み始める段階では少し戸惑うところがあるかもしれません。

主人公の能力がそこまで強力ではないので、この能力を活かしてどう立ち回るかが楽しめます。

直接命を奪り合うバトルではないので、通常の能力バトルと違うタイプの能力が登場・活躍するところも良いですね。

主人公の能力も,通常のバトル漫画では何の役に立たないものになっています。

個別の記事はこちら。

kido-ari.hatenablog.com

35位 超人戦線(青山広美山根和俊

 ストーリーの前半では、特殊能力を与えられた一般人と様々な分野における達人との一対一のバトル描かれます。

例えば、「念動力(ただし,動かすことができるのは野球ボールの質量まで)を与えられたフリーター」VS「プロのスナイパー」。

一般人は,肉体的にも精神的にも弱い一方で,非常に強力な能力が与えられます。

これに対して,何の能力を与えられないながらも、これまで培ってきた自身の知識や経験,技量で対抗する各分野の達人たち。

それぞれの対決がオムニバス的になっているので、どちらが勝つかが予想できないのも良いところです。

また,「ギャンブルフィッシュ」の原作・作画コンビならではの,強烈な個性を持ったキャラクターたちも魅力です。

現在は、ストーリーが次の段階に進んでいるところ(ネタバレになるので詳細は伏せます)。

このように,第1部・第2部のようにストーリーが段階的に進むのは,最近の能力バトルの流行りなんでしょうか。

 マンネリやインフレを防止するための一つの工夫かもしれません。

36位 ワンパンマン(ONE,村田雄介

 どんな敵でも「ワンパン(チ)」で倒せるヒーロー,サイタマ(見た目はアンパンマン風)の物語。

もともとは原作者ONEの漫画でしたが,「アイシールド21」の村田雄介によってリメイクされました。

ヒーローが制度化されていて,多彩なヒーローが出てくるところが魅力です。

このあたりは,僕のヒーローアカデミアやTHE PENISMANに通じるところがありますね。

37位 魔法少女育成計画江戸屋ぽち,マルイノ,遠藤浅蜊

16人の 魔法少女によるサバイバル・デスゲームもの。

ソーシャルゲーム魔法少女育成計画」をプレイすることで魔法少女になった者たち。

魔法少女たちは,ある日,運営側から,魔法少女を半減させる,との通知を受ける…。

というストーリー。

全2巻で,とにかく展開が早いです。

ぼーっと最初に読んでいたらストーリーが全くよく分らず,ゆっくり読み返してやっと把握できたくらい。

だらだら引き延ばす漫画に慣れていると,この展開の速さは新鮮でした。

ただ,もう少し,じっくり描いても良かったんじゃないかなーという気もします。

38位 極黒のブリュンヒルデ岡本倫

タイトルは読みにくいですが,「ごくこく」と読みます。

特殊能力を持った「魔法使い」のバトルを描くシリアスでダークなストーリーが本筋。

ただそれだけではなく,ハーレム展開あり,唐突なギャグ・下ネタあり,ややグロありと色々詰まってます。

 後半に失速した印象があり,ラストは同じ作者の「ノノノノ」を思い起こす感じというかなんといか…。

まあ色々と事情があるのでしょう。

39位 未来日記えすのサカエ

 未来が記される日記を所有する12人によるバトルロイヤル・デスゲームもの。

能力がいずれも日記限定でありながら,自分が行う殺人について記載される「殺人日記」,警察官として自らが行う捜査の状況が記載される「捜査日記」など,それぞれの持つ日記がそのキャラの属性・個性に即しているのが面白いところ。

また,「ヤンデレ」ヒロイン・我妻由乃や伏線回収も魅力的です。

40位 魔法少女サイト(佐藤健太郎

 作者は,魔法少女×スプラッター漫画「魔法少女・オブ・ジ・エンド」の佐藤健太郎

魔法少女・オブ・ジ・エンド」と同様,こちらも魔法少女を題材にしたダークな内容です。

 

同級生からのいじめや兄からの虐待に苦しんでいた朝霧彩。

そんな彩は,ある日,突然,正体不明のサイト「魔法少女サイト」に接続し,ステッキを与えられて魔法少女になります。

しかし,そんな「魔法少女サイト」にはどうやら裏があって…。

というストーリー。

序盤は,魔法少女同士のデスゲームの様相を呈していましたが,最近はまた少し違った展開を見せています。

41位 汐ノ宮綾音は間違えない(朝霧カフカ仲村ユキトシ

 原作は「文豪ストレイドッグス」の朝霧カフカ

わらしべ長者的な能力バトル。

主人公は、汐ノ宮綾音。見た目は、俺妹やレールガン的な雰囲気ですね。

その能力は、「靴紐を操る能力」。

強力な能力を誇るキャラが乱立する能力バトル漫画においては、大して強くなさそうです…。

しかし、その主人公の能力の弱さをカバーするのが,この漫画の設定「交換(エクスチェンジ)」。

この漫画では,一定の手順を踏むことで、相手の能力者と自分の能力とを交換することができるのです。

主人公・綾音は、この能力交換と自身の知略を駆使して,「人類最強の能力者」に立ち向かうことになります。

色々と気になる粗もないではないですが、能力の交換という発想や意外と重めの展開が面白いマンガです。

42位 多数欠(宮川大河)

ganma.jp

ある日突然、「皇帝」を名乗る者によって毎日「多数欠」が行われるようになった…。

「多数欠」では,2択の質問が出題され、多数派は全員死ぬ。

このシンプルかつ斬新な設定が魅力的です。

第1部では、特殊能力「特権」と「権利」を使って、主人公たちが皇帝に立ち向かう姿が描かれます。

2択の質問で多数派が死ぬことから,毎日,人口が少なくとも半減するわけで,社会は一気に崩壊します。

その荒廃した世界でのサバイバル的な要素も,ストーリーにおけるアクセントになっています。

現在では第2部が連載中。

こちらも今後が楽しみです。

43位 伊賀の影丸横山光輝

 少年向け能力バトル漫画の草分け的作品。

主人公の影丸伊賀流の忍者。木の葉隠れという葉っぱを用いた忍術を得意とします。

連載開始は1961年と相当昔ですが,いま読んでもそこまで古さを感じさせません。

敵味方問わずキャラがバンバン死んでいく展開は,最近の作品にも通じところを感じます。

ところで,一部,忍者の能力が山田風太郎の小説そのままみたいなところもありますが,当時はそういうのにも寛容だったんでしょうか…?

オマージュやインスパイアなんですかね。

横山光輝の作品だと「地球ナンバーV-7」などもあります。

44位 BLACK CAT(矢吹健太朗

 元・伝説の暗殺者のガンマン・トレインとその仲間たちによるバトルもの。

連載当時は「パクリ」だの「知欠」だの言われて散々に叩かれているイメージがありました。

中身は正統派厨2病漫画といった趣で,非常に面白いと思います。

「幻想虎徹(イマジンブレード)」のネーミングが好きでした。

しかし,女性キャラは可愛かったとはいえ,ここからまさか「ToLOVEる」に繋がるとは…。

45位 シャーマンキング武井宏之

 シャーマンである主人公・麻倉葉の「シャーマンファイト」におけるバトルが描かれます。

主人公・麻倉葉の性格が非常に「ゆるい」。

この脱力系主人公の真似をしてしまった読者も多いかもしれません…。

インフレが著しいところもありますが,オーバーソウルや天使,女性キャラなどデザインがすごく好きでした。

衝撃的な形で打ち切りになりましたが,完全版で完結。

続編の「シャーマンキングFLOWERS」もあります。

46位 蒼い世界の中心で(アナスタシア・シェスタコワ,クリムゾン)

 無料WEB漫画 蒼い世界の中心で

特殊能力「キラー」を持つものが戦うバトルファンタジー。

単体の漫画として楽しめるだけでなく,コンシューマーゲーム業界の栄枯盛衰の歴史を表しているというすごい漫画です。

コンシューム大陸では,ニンテルド帝国とセグア王国が戦争を繰り返している…とそんな設定です。

ゲームにあまり詳しくなくてもにやりとさせられるところがいくつもありました。

詳しい人ならより楽しめるでしょう。

再読するときに元ネタを調べながら読むのも面白いです。

また,ゲーム業界ネタのことを度外視しても,ストーリー自体も魅力的なものになっています。

47位 平穏世代の韋駄天達(天原)

 平穏世代の韋駄天達

魔族が封印されて800年。

戦いの時代を忘れた平穏(ゆとり)世代の神、韋駄天たちと魔族たちとのバトルが描かれます。

この漫画の特徴は,韋駄天側がチート級に強力であるのに対し、魔族がそんなに強くはないところ。

弱めの魔族が韋駄天側にどう立ち向かうのか、という,普通とは逆のバトル描写の楽しみがあったりします。

また、韋駄天たちは神なので,人間とは別の倫理観・価値観を持ってるところも面白く読めます。

現在連載中の非商業web漫画の中でも,高いレベルで面白い漫画ではないでしょうか。

 

48位 アルティメットじゃんけん(いぬころすけ)

 

rookie.shonenjump.com

テレパシスト、予知能力者、超強運の持ち主、石油王、霊能者など、様々な能力を持った8名によるじゃんけんトーナメント。

 

設定こそ簡単に思いつきそうですが、中味はきちんとした能力バトルもの。

 

トーナメントの出場者は、それぞれが強力な能力の持ち主。

そのため、勝負は簡単に決着がつきそうにも思います。

しかし、それぞれの出場者が創意工夫を凝らし,戦略を練り,裏切りを重ねることで、戦いは白熱。名勝負の目白押しです。

20話完結ですっきりまとまっています。

49位 異能力バトルロイヤル(昆田竜和)

seiga.nicovideo.jp

一般人が集められ、一人一つの特殊能力を与えられてバトルロイヤル、というありがちといえばありがちなストーリー。

しかし、非常に特徴的なのは、主人公の能力です。

それは、「わりばしをきれいに割ることのできる能力」。

数多の能力バトル漫画の中で、主人公の能力の第一印象としては最弱ではないでしょうか…。

(「汐ノ宮綾音は間違えない」の初期の能力「靴ひもを自由に操る能力」の方がまだ強そう・・・?)

いったいこの能力でどこまでいけるのか,と思って読んでいたのですが,残念ながら、ストーリーの途中で更新が止まったまま。

作者のホームページも消えてるようです。

50位 テニスの王子様/新テニスの王子様許斐剛

初期は,地に足の着いたテニスをしていたのですが,だんだんと現実離れした内容になっていったテニス漫画。

文字通り,宙に浮いているかのように見えるキャラもいますし、分身したり、ブラックホールを作り出したり、相手をボールで吹き飛ばしたり、と下手な能力バトル漫画よりも強そうなキャラもいます。

昔から,「必殺シュート」「魔球」の出てくるスポーツ漫画はあったのでしょうが, この漫画は,より能力バトルらしいな,という印象です。

こういうタイプの漫画は,作者が本気でやってるのかネタでやってるのかわからない時期が一番面白くて,露骨にネタに走られるとちょっとなー,という気もします。

 

 終わりに

限定されたジャンルでランキング50位とか,それはそもそもオススメなのか?という向きもあるかもしれません。

しかし,驚くべきことに,まだまだこのランキングに入っていない能力バトル漫画はたくさんあるのです・・・。

もしかしたら,挙げるのを忘れている漫画もあるかもしれません。

「これが入っていない !」「この漫画はもっと上でいいはず!」などなど何か意見があればお寄せ下さい。

 

※書き上げてから抜けているのに気づいたり,内容がうろ覚えだったりしてランキングには入っていない漫画:

マテリアル・パズルアカメが斬る!,PYREN,タブー・タトゥーDARKER THAN BLACK

(気が向いたら時間があるときにランキングに書き足すかもしれません。)

 

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週刊少年ジャンプにおけるラッパー・ヒップホップ的なキャラに関する覚書

語尾にYo!とかついたり、韻を踏んで喋ったりするキャラなど。

(そもそもこのジャンルをよく分かってないので、これが、ラッパー・ヒップホップ的なのかも自信はないですが…)

 

ハマー(浜渡浩満)(ピューと吹く!ジャガー)(2000)

虎徹大河(Mr.FULLSWING)(2001)

キラービー(NARUTO)(2008)

二枚屋王悦(BLEACH)(2012)

コウスケ(「ラップをする評論家の方」がモデル)(BORUTO NARUTO THE MOVIE)(2015)

 

※末尾の数字はそのキャラの初出の年号です。

(不正確な部分があるかもしれません)

 

ジャンプ以外かつラップ・ヒップホップに関する漫画だと「チリンヶ丘三丁目」、「ヒップホップ家系図」、「ブレイクタイム」、「サウエとラップ〜自由形〜」などがある様子。

キャラももっといる気がするけど、ぱっと思い出せるのは意外と多くありませんでした。

 

語尾がYo!とか、チェケラッチョとか、ステレオタイプなラッパー像が存在してパロディにしやすいことと、語尾によるキャラ付けの融合なんでしょうか。

ステレオタイプなラッパー像が確立したのって、何がきっかけで、いつごろなんですかねえ?

そのうち、調べられたら調べて見たいです。

 

最後に、「ラッパーに噛まれたらラッパーになる漫画」へのリンクを貼っておきます。

発想がすごい。

ラッパーに噛まれたらラッパーになる漫画 / 韻火-T-コックローチ - 週刊少年VIP - Web漫画とWeb小説の新都社

 

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(いらすとやさんより)

「半沢直樹」に「涼宮ハルヒ」なぜ漫画・ドラマ・ラノベのタイトルには人名が入りやすいのか

 

1  はじめに

 

半沢直樹」、「日暮旅人」、「掟上今日子」、「トネガワ」に「大門未知子」…。

なんとなく、最近の漫画・ドラマ・ライトノベルには、タイトルに人名が入るものが多いような気がします。

 

そこで、少し、人名の入ったタイトルについて考えてみました。

 

なお、「(人名)は××ない」式のタイトルについては、以下の記事を参照ください。

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2  タイトルに人名が入っている主な文学・小説・漫画・アニメ・ドラマなど 

 

まず、これまでの作品で、タイトルに人名が入っているものはどのようなものがあるのか、おおざっぱに挙げてみましょう。

 

オデュッセイア叙事詩)(紀元前8世紀頃)

アガメムノーン(戯曲)(紀元前458)

オイディプス王(戯曲)(紀元前427頃)

ソクラテスの弁明(哲学書)(紀元前387頃)

源氏物語(小説)(1008頃)

ロミオとジュリエット(戯曲)(1595頃)

ハムレットデンマークの王子ハムレットの悲劇)(戯曲)(1600〜1602頃)

ドン・キホーテ(小説)(1605)

ロビンソン・クルーソーの生涯と奇しくも驚くべき冒険(小説)(正式タイトルは「自分以外の全員が犠牲になった難破で岸辺に投げ出され、アメリカの浜辺、オルーノクという大河の河口近くの無人島で28年もたった一人で暮らし、最後には奇跡的に海賊船に助けられたヨーク出身の船乗りロビンソン・クルーソーの生涯と不思議で驚きに満ちた冒険についての記述」。1719)

若きウェルテルの悩み(小説)(1774)

モンテ・クリスト伯(小説)(1844)

ジェーン・エア(小説)(1847)

不思議の国のアリス(小説)(1865)

アンナ・カレーニナ(小説)(1875)

トム・ソーヤーの冒険(小説)(1876)

カラマーゾフの兄弟(小説)(1879)

三四郎(小説)(1908)

グレート・ギャツビー(小説)(1925)

のらくろ(漫画)(1931)

冒険ダン吉(漫画)(1933)

走れメロス(小説)(1940)

サザエさん(漫画)(1946)

鉄腕アトム(アニメ・漫画)(アトム大使、1951)

シェーン(映画)(1953)

フラニーとゾーイー(小説)(1961)

おそ松くん(漫画)(1962)

ひみつのアッコちゃん(漫画)(1962)

水戸黄門(ブラザー劇場)(ドラマ)(1964)

Bonnie and Clyde(映画。俺たちに明日はない)(1967)

あしたのジョー(漫画)(1968)

ゴルゴ13(漫画)(1968)

ドラえもん(漫画)(1969)

Butch Cassidy and the Sundance Kid(映画。明日に向かって撃て!)(1969)

BLACK JACK(漫画)(1973)

モモ(小説)(1973)

キン肉マン(漫画)(1979)

グイン・サーガ1 豹頭の仮面(小説。ライトノベルとするかは争いがある。)(1979)

3年B組金八先生(ドラマ)(1979)

キャプテン翼(漫画)(1981)

ランボー(映画。原題はFirst Blood)(1982)

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説(映画)(1984

聖闘士星矢(漫画)(1986)

ちびまる子ちゃん(漫画)(1986)

ジョジョの奇妙な冒険(漫画)(1987)

らんま1/2(漫画)1987)

それいけ!アンパンマン(アニメ)(1988。原型の読み物は1969)

DRAGON QUEST -ダイの大冒険-(漫画)(1989)

うしおととら(漫画)(1990)

美少女戦士セーラームーン(漫画)(1992)

地獄先生ぬ〜べ〜(漫画)(1993)

るろうに剣心明治剣客浪漫譚ー(漫画)(1994)

名探偵コナン(漫画)(1994)

警部補 古畑任三郎(ドラマ)(1994)

魔術士オーフェンはぐれ旅(ライトノベル)(1994)

レオン(映画)(1994)

フォレスト・ガンプ 一期一会(映画)(1994)

犬夜叉(漫画)(1996)

アリー my love(ドラマ。原題はAlly McBeal)(1997)

ブギーポップは笑わないライトノベル)(1998)

NARUTO(漫画)(1999)

キノの旅 -the Beautiful World-ライトノベル)(2000)

イリヤの空 UFOの夏(ライトノベル)(2001)

アメリ(2001)

灼眼のシャナ(漫画)(2002)

涼宮ハルヒの憂鬱ライトノベル)(2003)

特命係長 只野仁(ドラマ)(2003。原作漫画は1998)

とある魔術の禁書目録ライトノベル)(インデックス)(2004)

トリコ(漫画)(2008)

這いよれ!ニャル子さんライトノベル)(2009)

ドクターX ~外科医・大門未知子~(ドラマ)(2012)

半沢直樹(ドラマ。原作小説は「オレたちバブル入行組」ほか。)(2013)

花咲舞が黙ってない(ドラマ)(2014。原作小説は「不祥事」)

探偵・日暮旅人(ドラマ)(2015。原作は2010)

地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子(ドラマ)(2016。原作小説は2014)

 

たくさんありすぎて全てを挙げるのはとても無理です。そのため、特に古い作品については、極めて有名なもののみに限っています。

なお、ロボットもの、ヒーローものについては、ロボット名、ヒーロー名がタイトルになっているものが多いですが、挙げだすとキリがないので除外しています。

また、思想書・宗教書・歴史書歴史小説については、人名がタイトルになるのも当然なところがあるので除いています。

 

ライトノベルについは、こちらにたくさんあげられています。

タイトルに人名が入ってるライトノベルリスト - うさ道

※文学作品については、こちらの回答にたくさんあがっています。

タイトルに登場人物の名前が入っている文学作品 - 趣味・旅行 解決済 | 教えて!goo

※その他人名タイトルに関するもの

ドラマタイトルに主役の名、近年なぜ多用されている? | ORICON NEWS

コラム:『イーライ~』『~チャック』『アリー~』...ドラマタイトルにもなる主人公の名前って!? | 海外ドラマNAVI

架空の人名のフルネームがタイトルに含まれている文学作品 - Togetterまとめ

 

3  必ずしも人名タイトルは最近だけのものではない

 

2のリストを見れば分かるように、人名を含むタイトル自体は、はるか昔からありました。

2で挙げた古めの作品については、極めて有名なものに限っていますから、数としても昔から相当な数があったといえそうです。

もっとも、はるか昔の人名タイトルと現代の人名タイトルでは意味合いが違う可能性があります。

かつては、マーケティング的な発想はないか、弱かったと考えられ、特に深い意図なしに人名をタイトルにした場合もあるでしょう。

それに対して、現代の商業作品について、深く考えずに人名タイトルにするということはあまりなさそうです。

原題の人名タイトルからタイトルを変更した「明日に向かって撃て!」、「俺たちに明日はない」、逆のパターンの「ランボー」、「半沢直樹」の例があるのも興味深いところです。

(なお、「ランボー」は、のちに日本のタイトルが逆輸入されたという説もあります。しかし、どうやら日本以外でも〔日本より前に〕「ランボー」というタイトルを使っていたようで、上記の説は疑わしいようです。)

 

4  実在する人の名前と実在しない人の名前

 

人名タイトルの中でも、その名前が実在する人物かどうか、という点で大きく分けることができます。

例えば、ソクラテスの弁明におけるソクラテスは実在しますが、ロミオとジュリエットのロミオ及びジュリエットは実在しません。

実在する人物の場合、人名を含むタイトルにする理由は分かりやすい場合が多いでしょう。

人物名を含むタイトルは、当該作品がまさにその人物に関するものであることを示すことができるからです。

一方、非実在の人物の名前のタイトルの場合は、そういう効果は期待できません。

 

5  人名に意味がある場合

 

非実在の人名のケースでも、その名前に意味がある場合があります。

例えば、「金田一少年の事件簿」。

タイトルの金田一少年金田一 一)は、非実在の人物ですが、金田一という名字自体が、金田一耕助の孫であるという主人公の設定を示すものになっています。

別の例でいうと、「富士山さんは思春期」。

タイトルの富士山さん自体は非実在人物ですが、180cm超の高身長女子である主人公の性質を表した名字になっています。

これらのケースでは、人名をタイトルに持ってくる意味があると言えるでしょう。

 

6  人名が(ほぼ)置き換え可能なもの

 

4や5の例と違い、タイトルの人名が他の人名にも置き換え可能なケースがあります。

例えば、「涼宮ハルヒの憂鬱」。

この涼宮ハルヒは、ヒロインの名前さえ別なものであれば、(かつ、語呂を考えると、読み仮名4文字の名字+読み仮名3文字の名前であれば、)他の名前にも置き換え可能なのではないでしょうか。

(厳密には、「涼宮」や「ハルヒ」という名前から来る印象に意味があるのかもしれませんが…)

こうしたケースでは、特に、なぜタイトルに人名を持ってくる必要があるのか?という疑問が生じやすいように感じます。

ライトノベルのタイトルの長文化の傾向については、読者がタイトルだけで設定・あらすじが分かるようにするため、という説明がされることがあります。

(例えば、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」、「俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件」)

置き換え可能な人名の場合、人名だけでは、あらすじ・設定を示す機能はありません。

もっとも、人名に加えて、その人物の肩書きや説明が加えられている場合は、長文タイトルと同様の説明ができるかもしれません。

(「刑事コロンボ」、「警部補古畑任三郎」、「古見さんは、コミュ症です」「からかい上手の高木さん」など)

 

7  ヒット作品の模倣?

 

ライトノベルでは「涼宮ハルヒの憂鬱」、ドラマでは「半沢直樹」などの大ヒット作があり、その後の同ジャンルの人名タイトルは、これらのヒット作品を意識して付けられたということはありそうです。

以下の記事でも、ドラマにおける人名タイトルの増加について、半沢直樹の影響が指摘されています。

ドラマタイトルに主役の名、近年なぜ多用されている? | ORICON NEWS

 

8  ドラマについては漫画やアニメがルーツ?

 

上記の記事では、ドラマの人名タイトルについて、漫画やアニメでは人名タイトルが普通であり、そこにルーツがあるということが示唆しれています。

2で見た通り、人名タイトルは、必ずしも漫画やアニメに限らないので、少しこの説明には疑問があるところです。

もっとも、漫画やライトノベル原作のドラマが増えている今日、漫画やライトノベルにおける人名タイトルの多さがドラマにも影響してきた、ということはあるかもしれません。

 

9  既存タイトルと被らない

 

ネーミングの際には、既存のものと被らないようにする、ということが言われることがあります。

オリジナルの人名をタイトルに使えば、既存の他の作品タイトルとは被らないようにできますから、そのためにタイトルに使われる場合もあるかもしれません。

 

10  シリーズ化の利便性

 

涼宮ハルヒの〇〇、掟上今日子の〇〇、のように、一部の人名タイトル作品は、シリーズ化した場合に、「(人名)+〇〇」というタイトルが連続していいます。

人名タイトルの場合、シリーズ化した際、このようにタイトルのバリエーションを作りやすい、というメリットはありそうです。

 

11  リズム感・語呂の作りやすさ

 

涼宮ハルヒの憂鬱」、「結城友奈は勇者である」のように人名タイトルの中には、語呂が良かったり、韻を踏んでいるものがあります。

人物名は自由に決められるので、人名タイトルであれば語呂の良いタイトルを作りやすいといえるでしょう。

 

12  終わりに

 

他に何か理由が考えられるようでしたら、ぜひ教えてください!

 

最後に、人名タイトルの漫画の一つ、「汐ノ宮綾音は間違えない」を紹介しましょう。

原作は文豪ストレイドッグス原作の朝霧カフカ

ジャンルとしては、能力バトル漫画です。

主人公は、汐ノ宮綾音(下記画像)。見た目は、俺妹やレールガン的な雰囲気ですね。

その能力は、「靴紐を操る能力」。

能力バトル漫画においては、大して強くなさそうです…。

しかし、それを克服するのがこの漫画の設定。

この漫画では、一定の手順を踏むことで、相手の能力者と能力を交換することができるのです。

綾音は、この能力の交換と自身の知略を駆使して人類最強の能力者に立ち向かうことになります。

色々と気になる粗もないではないですが、能力の交換という発想が面白いマンガです

 

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(汐ノ宮綾音は間違えない(朝霧カフカ仲村ユキトシ)第1巻(角川書店)より引用)

 

 

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邂逅編に続いて、黒(ブラック)トリガー争奪戦編です。

邂逅編の記事はこちら。

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黒トリガー争奪戦編では、いよいよ、本格的にトリガーを使ったバトルが登場します。

 

 

動くな ボーダーだ(三輪秀次)

 

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千佳のトリオン量を測っていた遊真、修、レプリカ。

そんな彼らに、三輪隊が接触。

ボーダーの管理下にないトリガー、ネイバーとの接触を確認したとして攻撃を開始します。

三輪は、以前から、修がネイバーに接触した疑いがある、と言っていましたから、常々、修のことは、マークしていたのでしょう。

この三輪隊とのバトルが黒トリガー争奪戦編の開幕でした。

 

三輪は歩いていてもなぜかマフラーがたなびいていて、強キャラ感・ヒーロー感がありますね。

姉の死という過去があったり、ネイバーへの反発をかかえていたり、何かと物語性の強いキャラでもあります。

左側の米屋も、紙パックの飲み物を飲みながら余裕の表情。

強そうな雰囲気が出ているところです。

まあ2人ともこの後、負けてしまう訳ですが…。

 

この漫画では、これまでの戦闘シーンは対トリオン兵でした。

三輪隊VS遊真は、はじめての対人戦。

この展開で人気が上昇したようです。

担当編集(当時)によるイチ押しの回としても、VS三輪隊の14話が挙げられています。

「ワールドトリガー」ジャンプ担当編集㊙トーク 推す!この一話 | ジャンプBOOKストア!

 

やっぱり一枚噛んでいたか……裏切り者の玉狛支部が……!(三輪秀次)

 

迅に聞けば事情が分かるという遊真と修。

これに対して、三輪が言ったのがこのセリフ。

ボーダーも一枚岩ではないことが発覚するシーンです。

ネイバーを憎む三輪としては、ネイバーと友好関係を築こうとする玉狛支部には良い印象は持ってないのでしょう。

それにしても、「裏切り者」とはちょっと言い過ぎな気もします…。

 

「二人掛かり」……?おまえ面白いウソつくね(空閑遊真)

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遊真と一対一(サシ)でやらせてくれよ、という米屋。

これに対し、三輪は、こいつは二人掛かりで確実に始末する、と米屋の提案を拒否します。

遊真が三輪の言葉のウソをサイドエフェクトを使って見抜き、言ったのがこの言葉。

三輪の言葉に反し、三輪と米屋だけでなく、狙撃手(スナイパー)の古寺と奈良坂も遊真を狙っていたのでした。

これまでのセリフでは「つまんないウソ」だったところが、「面白いウソ」に変わっていますね。

戦略的に意味があるウソだから「面白い」なんでしょうか?

4対1という数的不利な状況でも、その状況を楽しんでしまう遊真の余裕がカッコ良いです。

嘘を見抜かれたことに無言で驚く三輪。

勘付かれた、と動揺する古寺。

はったりだと冷静に言って古寺を落ち着かせる奈良坂。

このセリフを受けた、三者三様のリアクションもなかなか興味深いところです。

 

……と 思うじゃん?(米屋陽介)

 

二人だけではないことが遊真に見抜かれた三輪隊。

そこで、米屋は、「ここはひとつ 全員でじっくりかかるか」と述べます。

直後、米屋は槍型のトリガーで遊真を攻撃。

不意打ちを狙って攻撃したのでした。

しかし、これもあっさり避けられます。

完全に避けたはずの攻撃でしたが、遊真は首に傷を負います。

そこで米屋が言い放ったのがこのセリフでした。

米屋の槍型トリガーは、幻踊孤月であり、穂先を自由に形が変えられるので遊真が避けきれなかったんですね。

 

2対1だったり、遊真が穏便な解決を狙っていたりといった事情はあるものの、遊真に手傷を負わせることができるのはさすがA級隊員というところでしょうか。

槍バカと言われつつも、米屋も頭を使って戦えるところが良いですね。

 

上記の担当編集の記事では、「……と 思うじゃん?」は、これさえ言えば、自分が上位に立てる魔法の言葉と紹介されています。

 

 『錨』印(アンカー)+『射』印(ボルト) 四重(クアドラ)(空閑遊真) 

 

三輪の鉛弾(レッドバレット)を受けて動けなくなる遊真。

そこを三輪と米屋が襲います。

あわや遊真の負けか?というところで、遊真の反撃が決まります。

学習する黒トリガーによって、三輪と米屋に一気に重しを打ち込んで倒してしまうのでした。

A級7位三輪隊を相手にして、穏便な形で勝ってしまうのは、さすがですね。

 

近界民(ネイバー)は全て敵だ……!! 緊急脱出(ベイルアウト)!!(三輪秀次)

 

緊急脱出(ベイルアウト)の初出シーン。

戦線離脱してるだけなのになんかかっこ良いです。

ネイバーによって姉を亡くし、ネイバーを憎む三輪。

その三輪が、これからどのように、どこまで変わっていくかも見所です。

 

「自分の意思でやったことだ」「お前が気にすることじゃない」…って言うよ たぶん(雨取千佳)

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遊真と一緒にいたせいで修の出世を不意にしたかもしれない、と気にする遊真。

(遊真の初登場は、独特の倫理観・価値観を持っていました。こういうことを気にするあたりは、初登場の頃に見せていたのとは、少し違う側面ですね。)

そんな遊真に対し、千佳は、修はきっと気にしない、と言います。

その後、千佳が言ったのがこのセリフ。

両手でメガネを作ってのモノマネ付きですね。ちょっと面白い。

たしかに、修のこれまでの言動からすれば、たとえどんな処分を受けようとも、遊真に文句は言わないでしょう。

千佳は、こうした修の思考回路をきちんと理解しているんですね。

さすがは修と付き合いの長い千佳というところでしょうか。

 

ただし やり方はお前に任せる(林藤支部長)

了解 支部長(ボス)(迅悠一)

 

迅に黒トリガー捕獲を命じる城戸司令。

これに対して、迅は、林藤支部長を通すように言います。

そこで、林藤支部長が迅に黒トリガー捕獲を命じ、その後にあったのがこのやり取り。

2人の息が合っているところが良いですね。

派閥争いがあったりして「政治的」な描写がたまにあるのも、このマンガの見どころです。

 

親父の「3つの教え」ってのがあるんだけど

その1「自分のことは自分で守れ」「親はいつでもお前を守れるわけじゃない」「自分を鍛えるなり 頭を捻るなり 自分でどうにかしろ」「自分でどうにかできないものには近づくな」「 想像力を働かせて危険を避けろ」  

その2「正解は一つじゃない」「物事にはいろんな解決法がある」「逆に解決法がないときもある」「一つのやり方にとらわれるな」

そしてその3「親の言うことが正しいと思うな」(空閑遊真(空閑有吾の言葉の引用))

 

その1、その2と来て、その3でひっくり返す。

遊真の父親、有吾の名言。

6歳でこれを子どもに教える父親というのも、なかなか面白いです。

 

「相手が何を求めているか」それがわかれば交渉が可能だ たとえ別世界の住人でも  排除するより利用できないかと考えてしまうんですよ 根が欲ばりなもので(唐沢克己)

 

遊真の目的を修に尋ねる唐沢。

困惑する修や苛立つ鬼怒田に言ったのがこのセリフ。

たとえ、近界民(ネイバー)であっても交渉して利用しようとする貪欲さは、有能感あります。

 

……『空閑』!?(林藤匠)……『空閑』!?(忍田真史)『空閑』……だと……!?(城戸正宗)

 

遊真の名前を修が出すと驚く3人。

遊真の父親は、旧ボーダーの創設に関わった人間だそうです。

なんとなくコラの三段落ちに使えそうなシーンです。

 

 ……きみ かわいいね けっこんしてあげてもいいよ(林藤陽太郎)

 

初対面の千佳に対してまさかのプロポーズ。

しさも、一目惚れしたとかではなく、どら焼き1個もらっただけで。

それで良いんでしょうか。

この後、「けっこんしたら らいじん丸のおなか さわりほうだいだよ」とアピールするものの、雷神丸が言うことをきいてくれないのも、かわいいシーン。

 

バカ なにやられてんだ ちょっと待ってろ(空閑有吾)

 

有吾と遊真の過去の回想シーン。

父親の言いつけを守らずに戦闘に出た遊真は、敵の黒トリガー使いらしき者に殺されかける。

有吾は、命を賭して黒トリガーを作り、遊真の命を救ったのでした。

そのときに、有吾が笑いながら言ったのがこのセリフ。

遊真は、なぜ笑っていたのかを疑問に思っていたようですが、修と出会ってから、少しその理由が分かってきたようです。

 

ぼくはただ 自分が「そうするべき」と思ったことから一度でも逃げたら きっと本当に戦わなきゃいけない時にも逃げるようになる(三雲修)

 

死にかけてでも人を助ける理由を尋ねられた修の回答。

こういう強さがあるからこそ、のちの大規模侵攻編でも逃げずに活躍できたのでしょう。

 

これからも楽しいことはきっとたくさんあるはずさ お前の人生には(迅悠一)

 

遊真、修、千佳がボーダーでチームを結成することを見越しての一言。

お前の人生「には」たくさんある→迅の人生には楽しいことはない、という未来が見えている?とも思いましたが、おそらく杞憂でしょう。

 

オレがそうするべきだと思ってるからだ(空閑遊真)

 

リーダーを修にするべきだと言った遊真。

その遊真が、修に理由を聞かれて言った一言。

遊真が、自分より実力・知識・経験に劣る修をリーダーとするところが良いですね。

 

たった今から お前たちはチームだ(林藤匠)

 

修、遊真、千佳がチームを結成。

いよいよ本格的なストーリーの始まり!というところでわくわくするセリフです。

 

お前の予知を覆したくなった(太刀川慶一郎)

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遠征から帰還した太刀川隊、風間隊、冬島隊。

彼らと三輪隊は、早速、黒トリガー確保のために玉狛支部へと向かいます。

(ただし冬島は船酔いで不参加。)

彼らに対峙するのは、「暗躍」が趣味の迅。

迅は、嵐山隊を味方につけていたのでした。

嵐山隊がいれば、自分たちが勝つという迅。

これに対して太刀川が言ったのがこのセリフ。

画像のとおり、孤月を抜刀しながら静かに言うのがかっこいいですね。

ここまでで太刀川は、玉狛支部強襲を提案したり、正式入隊日までの間隙を突いたりと頭脳派なところも見せており、強キャラの雰囲気がすごいです。

(実際強い訳ですが)

 

玉狛の狙いは正直よく知らないな 迅に聞いてくれ 近界民をボーダーに入れるなんて普通はありえない よっぽどの理由があるんだろう 迅は意味のないことはしない男だ(嵐山准)

 

玉狛の狙いを聞かれた嵐山の回答。

嵐山の迅に対する厚い信頼が窺えます。

曲者・ひねくれ者・ツンデレの多いこのマンガ。

その中にいて、嵐山はまっすぐなところが良いですね。 

 

外れる弾なんか撃てるかよ 狙撃手としてのプライドが許さねー(当真勇)

 

当真の天才肌・気分屋なところがあらわれたセリフ。

このあと、「そんなだからいつまでたってもナンバー2なんだよ」とまで言われる奈良坂。

真面目にやってるのは奈良坂の方なのにちょっとかわいそう…。

 

「風刃」とおれのサイドエフェクトは相性が良すぎるんだ 悪いな(迅悠一)

 

トップチームの面々を圧倒する迅。

ただただかっこいい!

 

……と 思うじゃん?(米屋陽介)

 

米屋のトリオン供給機関を破壊し、「終わりね」と勝利宣言する木虎。

米屋は、ベイルアウト寸前ながら、木虎を屋外に出して出水に攻撃させるのでした。

 

当真の時枝狙撃シーン

 

当たらない弾は撃たないと言ってやる気がなさそうに見せつつ、良いところできっちり決める当真。

さすがはナンバー1狙撃手です。

2発目は木虎狙いでしたが、時枝が庇って木虎は助かりました。

 

木虎の脚ブレード

 

木虎の脚はないと油断していた当真。

木虎は、脚ブレードで木を登り、当真の頭をバッサリ切断!

ベイルアウトがあるからこそ可能なバッサリシーンですね。

 

OKOK 今度は当てたぜ 出水先輩(佐鳥賢)

 

佐鳥のツイン狙撃(スナイプ)成功シーン。

序盤では出水の「両攻撃(フルアタック)と見せかけて両防御(フルガード)」に裏をかかれた佐鳥ですが、ここで一矢報いることができました。

 

嵐山さん 見ました? オレの必殺ツイン狙撃(スナイプ)(佐鳥賢)

 

ちゃんと答えてあげる嵐山の優しさが光ります。

 

これ以上 刺客をさし向けるつもりなら 次は嵐山隊ではなく この私が相手になるぞ 城戸派一党(忍田真史)

 

城戸らに対して啖呵を切る忍田本部長。

ボーダー本部においてノーマルトリガー最強の男だそう。

背景が虎で、強そうな雰囲気を出しています。

かっこいいシーンではあるんですが、こんな揉めててこの組織は大丈夫のんでしょうか…?

 

おれはあいつに「楽しい時間」を作ってやりたいんだ(迅悠一)

 

太刀川に目的・企みを聞かれた迅の一言。

ここまで、色んなリスクを負って暗躍していた迅。

その目的が、こんな、ある意味では些細なものでした。

そこが素敵なシーンです。

 

あなたの好きな名言・名場面はありましたか?

 

ボーダー入隊編の記事はこちら。

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※記事中の画像は全て「ワールドトリガー」(葦原大介)第2・3巻(集英社)から引用

なぜ少年マンガ・アニメの「母親」は見た目が若くて美人なのか?

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1  はじめに

 

ふとタイトル通りの疑問が湧いたので、思いついたことを書いてみました。

最初に断っておくと、特に漫画・アニメを網羅的に調べたわけではないので、そもそも一般的に、少年マンガ・アニメの「母親」が若くて美人である、といえるかは分かりません。

(というか反例をいくらでも思いつきます。)

記事タイトルを正確に書くと、「なぜ一部の少年マンガ・アニメの母親は見た目が若くて美人なのか」ということになります。

 

2  具体例

 

例えば、「幽☆遊☆白書」の主人公・浦飯幽助の母親、浦飯温子。

年齢自体も初登場時29歳と若いですが、見た目も若くて美人です。

また、「名探偵コナン」の工藤有希子と妃英理、「史上最強の弟子ケンイチ」の白浜さおり、「ワールドトリガー」の三雲香澄も見た目が若くて美人ですね。

見た目が小学生という「めだかボックス」の人吉瞳のような例もあります。

 

3  作者が書き分けできていないだけ?

 

中年のキャラや非美形のキャラは書くのが難しい、という話を聞いたことがあります。

若くて美人なのではなく、作者が書き分けできておらず、結果的に見た目が若くて美人に見える、ということはあり得るでしょうか。

ただ、プロが書き分けできないというのは考え難い気もします。

また、作中で、明示的に見た目が若い・美人と言われているキャラもいます。

これらのことからすれば、これだけでは十分な説明にはならなさそうです。

 

4  読者のあこがれの投影?

 

授業参観で、母親が若くて美人だとなんとなく誇らしい、というのはよく聞く話。

主人公が読者のあこがれの投影であり、読者が若くて美人な母親を望んでいるとすれば、主人公(やこれに準ずるキャラ)の母親が若くて美人なのもそのあらわれなのかもしれません。

少女マンガだと、両親とも若くて美形(しかも職業もカッコ良いもの)なイメージがありますが、それはまさにこの理由によるものではないでしょうか。

詳しくないですが、プリキュアに出てくる母親も見た目が若い人が多いようです。

 

5  女性キャラとしての読者へのアピール?

 

せっかくの女性キャラを出すのだから、読者が好きになりそうなキャラにする、という事情もあり得そうなところです。

 例に出したキャラにもかなり人気の高いキャラがいますが、これが見た目が年相応だったりしたら違う結果になっていかもしれません。

 

6   絵面の問題?

 

5と似ていますが、見た目が老けている、非美人の女性がたくさん登場すると誌面が地味になる、そうなるよりは、見た目が若くて美人のキャラを出した方が絵面が良い、という考慮もありそうです。

 

7  父親や祖父母は?

 

父親についても、見た目が若くてイケメンなパターンは多い気がします。

名探偵コナン」の工藤優作や「HUNTER×HUNTER」のジンなどもそうですね。

(この2人は年長者の記号としてかヒゲがありますが

 

祖父母までいくと、曲がった腰、杖、白髭、「〜じゃ」などの言葉遣いなど、見た目は年相応かそれ以上、必ずしも美形ではない、という例が多いように思います。

 

8  終わりに

 

上記にあげたもの以外に何か考えられる理由があれば教えてください。

最近の傾向かとも思いましたが、バカボンとかドッジ弾平の例もあるので、そうでもないのかも…。

 

 

 

ジョジョの奇妙な浦島太郎

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むかしむかし、ある海沿いの村に、浦島承太郎という若者(ビーチ・ボーイ)がいました。

ある日、浦島が海辺を歩いていると、恥知らずのママっ子(マンモーニ)たちが亀(ポルナレフ)をペッシペッシと叩いていじめていました。

マンモーニたち「やーい、お前のスタンド、タンスの裏に落ちた矢も満足に拾えないのかよ」

涙目の亀、静かに泣く(ジェントリー・ウィープス)。

 

浦島は、いじめに吐き気を催す『邪悪』を感じたので、子どもたちを怒鳴りつけていじめをやめさせ、亀を助けてあげました。

浦島「この……ド低脳がァーーーッ」

 

それから数日後、浦島が、海で釣りをしていると、亀が声をかけてきました。

もし浦島が望むなら、助けてもらったお礼として、竜宮城へ連れて行ってくれるというのです。

亀「大切なのは『竜宮城に向かおうとする意志』だと思っている」

亀「『竜宮城へ帰る』『恩返しをする』「両方」やらなくっちゃあならないってのが「亀」のつらいところだな  覚悟はいいか?オレはできてる」

 

竜宮城へ行く船は『二隻』あったッ!のですが、浦島は、一旦は誘いを断りました。

しかし、亀が海へ帰りかけたとき、浦島は気が変わり、泳いでついていくことにしました。

浦島「行くよッ オレも行く 行くんだよォーーーーッ!!」

 

浦島が、竜宮城につくと、乙姫様が出迎えてくれました。

乙姫様は、ある魚に踊りを披露させ、浦島を歓迎しました。

乙姫「ボラボラボラボラボラボラ ボラボラボラ ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)」

 

また、乙姫様は、浦島にたくさんのご馳走を食べさせてくれました。

乙姫「こいつにご馳走を食わしてやりたいんですが かまいませんね!!」

 

さらに、乙姫様は、お茶を入れてくれましたが、変な匂いがしたので、浦島は飲むのをやめておきました。

 

やがて、浦島は地上に戻ることにしました。

 浦島「アリーヴェ・デルチ!(さよならだ)」 

竜宮城を出る際、浦島は、乙姫様から、玉手箱をお土産としてもらいました。

乙姫「だが 開封は許可しないィィィィーーーーッ」

 

浦島が地上に戻ってみると、あたりはすっかり様子が変わっており、浦島が知っている人もいなくなっていました。

途方にくれた浦島は、玉手箱を開ければ何か変わるかもしれない、と思い、玉手箱(ザ・グレイトフル・デッド)を開けてみました。

すると、煙がモクモクと立ち込め、浦島は、煙によって老化してしまいました。

もっとも、浦島は、いつまで経っても老けない漫画家だったので、あまり変わりはありませんでしたとさ。

 

ディ・モールト(非常に)ベネ(めでたしめでたし)

(終わりのないのが『終わり』)

 

※もはや浦島太郎が関係ない、平行世界のケース(色々とひどい)

 

さらに、乙姫様は、お茶を出してくれました。

お茶は、ちょっと変な匂いがしましたが、浦島はこれを飲んでみました。 

浦島「『飲み干す』と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わってるんだッ!」

浦島「この味は!……尿を入れている『味』だぜ……」

浦島、ゴールド(黄金)・エクスペリエンス(体験)により再起不能(リタイア) 

第5部  〜黄金の水〜  

 

 

※途中まで書いて、浦島太郎ネタという意味ではid:hikimatoさんと被っていることに気付きました。

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この能力バトル・現代異能バトル漫画がすごい!2017【オススメ・連載中】

最近のオススメ能力バトル・異能バトル漫画を紹介します。

何が、能力バトル・異能バトルか、という定義は難しいところですが、なんとなくで判断しています。

あまりにメジャー過ぎるものは除いており、順位はわりと適当です。

なお、主人公の能力や序盤のストーリーなど若干のネタバレを含みますので、ご注意ください。

(主観ですが、核心に触れるネタバレは避けたつもりです。)

 

 

1位  ハイラのSP -龍伐庁調査執行部第3課-(榊原瑞紀

 

seiga.nicovideo.jp

 

「異類」と呼ばれる「鬼」などの人外の者。

彼らは、全国に潜伏し、人を食べて暮らしています。

彼らを消滅させられるのは、日本に12人しかいない、「龍騎士」と呼ばれる特殊能力を持った者のみ。

タイトルの「龍伐庁」は、その龍騎士をサポートし、異類を排除するための行政機関です。

このマンガでは、新たに龍騎士になった10歳の少年・「ハイラ」(下記画像参照。)とこれをサポートする龍伐庁の「ハイラユニット」の活躍が描かれます。

メインとなるのは、理不尽を憎む熱血漢の元警官・来生(きすぎ)と冷静沈着なハイラユニットの主任・真永。(上記の画像の2人。)

「正義感の強い熱血タイプ」と「クールな知性派」のバディもの、というのは、わりとありがちですが、描き方が上手いのでなかなか引き込まれます。

また、このマンガの特徴の一つは、ハイラの存在。

龍騎士は、特殊能力を持った貴重な存在なため、ハイラユニットのメンバーはその命令に服従しないといけないのですが、それをいいことにワガママ放題なのです。

10歳の少年なので、まだまだ色々と不安定・無知なところもあり、これがどのように変わっていくのか、というところも見所です。

異類退治に関しては、異類の側や龍伐庁内部に怪しい動きもあり、こちらの展開も見逃せません。

異類退治の行く末と人間関係の変化が両方楽しめるマンガになっています。

 

このマンガのように、能力者が組織化されているというのは、近年のトレンドかもしれません。

(東京喰種とか僕のヒーローアカデミアとか炎炎ノ消防隊とか。これら以前からもあったといえば、ありましたが。)

 

 

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(新人龍騎士は、10歳のわがままな少年。ハイラのSP-龍伐庁調査執行部第3課-(榊原瑞紀)第1巻(KADOKAWA角川書店)より引用)

 

2位  出会って5秒でバトル(はらわたさいぞう、みやこかしわ

 

一般人たちが、謎の存在に特殊能力を与えられ、デス・ゲームを強制される。

と、ここまでは、わりとありがちな設定。

このマンガの特異なところは、主人公の能力「詭弁家(ソフィスト)」の内容です。

その能力の内容は、「相手があなた(主人公)の能力だと思った能力」。

はったりだろうが相手にすごい能力だと信じさせれば、その能力が使える一方、何も信じさせることができなかったりすると何も使えません。

こうしたトリッキーな能力で、主人公やその仲間たちの、知略を尽くしたバトルが描かれます。

頭脳戦的な能力バトルが好きな人にはオススメです。

 まだ、ストーリーは序盤と思われるので、今後が楽しみですね。

 

3位  キリングバイツ(村田真哉、隅田カズアサ)

 

遺伝子強化技術によって動物の能力を得た獣人たちによるバトルもの。

各キャラが、それぞれ個別の動物の遺伝子を組み込まれており、財閥同士の代理戦争「牙闘(キリングバイツ)」において戦います。

第1章でストーリーの中心になるのは、キリングバイツに巻き込まれた平凡な大学生・野本とそのパートナーとなるヒトミ(下記画像参照)。

動物のウンチクをナレーションでいれつつ、バトルが行われるさまはテラフォーマーズ的なところがあります。

また、企業の代理戦争・平凡で弱気な指示者と強気な戦闘員というコンビの点はケンガンアシュラ的なところがありますね。

(別にパクリだとかそういうことを言いたい訳ではありません。)

テラフォーマーズよりはは、設定・ストーリーともに比較的シンプル。

登場する動物も、ヤマアラシ、ライオン、チーターなどメジャーな動物が多く、とっつきやすいです。

(ヒトミについては、下記の画像のとおり、ラーテルなので、そこまでメジャーではありませんが…)

また、特徴的なのは、女性キャラとそのサービスシーンの多さ。

男性キャラもそれなりにいるにもかかわらず、既刊6巻のうち、5巻の表紙が女性キャラ、というところでなんとなく雰囲気は分かるかと思います。

そういうところをあざといと嫌うか、好んで読むかは好みが分かれるところかもしれません。

能力者の見た目は下記画像のような感じなので、獣耳好きな人は必読です。

最新刊ではちょうど第1章が終わって区切りがついたところなので、今が読み時です。

どうでも良いですが、作中には「虎砲」という技が出てきますが、修羅の門テニスの王子様にも同名の技がありますね。

修羅の門やキリングバイツと技名が被るテニス漫画とは一体…)

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(獣化したヒトミ。キリングバイツ(村田真哉、隅田カズアサ)第1巻(小学館クリエイティブ)より引用)

 

4位  リィンカーネーションの花弁(小西幹久)

 

comic.mag-garden.co.jp

偉人や罪人を前世に持つ者が、前世からその才能を引き出して戦う能力バトルもの。

偉人モチーフのバトルものというと、過去にもたくさんありますね。

ノブナガン、第九のマギア(音楽家)、ハイファイクラスタ文豪ストレイドッグス(作家)、ドリフターズFate/stay nightなどなど…。

このマンガもそういう類の設定です。

モチーフになる偉人は、宮本武蔵アインシュタインニュートンなど。

このタイプのマンガだとニュートンは頻出ですね。

能力バトルにつきものの重力使いにしやすいからでしょう。

 

このマンガのストーリー: 

あらゆる分野の習い事を試したものの、どの分野でも際立った才能がなく、絶望していた主人公、扇寺東耶(せんじ とうや)。

彼は、自分は「持たざる者」であり、同級生の灰都のことを、自分とは違い、剣の才能を「持つ者」だと思っていた。

しかし、彼は、灰都に、「私達は似ている」と言われる。

その理由とは…?

 

このマンガで特徴的なのは、それぞれの能力の圧倒的強さ。

それぞれが別の能力マンガだったら、上位幹部〜ボス級の強力な能力を持っており、これらのキャラのバトルがサクサク進むところはなかなか読んでいて楽しいです。

サクサク進みすぎて、こんな魅力的なキャラ、ここで使い捨てて良いの?と思うくらい…。

また、ストーリーも最初は単調でしたが、中盤からはなかなか一筋縄ではいかないものになっています。

 

5位  サツリクルート(吉宗、MITA)

urasunday.com

就活×能力バトルというおそらく唯一無二の能力バトル漫画。

やや突破な世界設定なので戸惑うところはあるかもしれません。

主人公の能力があまり強力ではないので、この能力を活かしてどう立ち回るかが楽しめます。

直接命を奪り合うバトルではないので、通常の能力バトルと違うタイプの能力が登場・活躍するところも良いですね。

個別の記事はこちら。

kido-ari.hatenablog.com

   

6位  超人戦線(青山広美山根和俊

 

ストーリーの前半では、特殊能力を与えられた凡人と各分野の達人の一対一の戦いが描かれます。

例えば、「念動力(ただし動かせるのは野球ボールの質量まで)を与えられたフリーター」VS「プロのスナイパー」。

強力な能力が与えられる一方で、肉体的にも精神的にも弱い凡人と、何も能力を与えられないながらも、知識・経験・技量で対抗するエキスパートたち。

ギャンブルフィッシュ」のコンビならではの個性的なキャラが魅力的です。

また、オムニバス的になっているので、どちらが勝つかが予想できないのも良いところです。

この作品も、現在は、ストーリーが次の段階に進んでいるところ。

こういうタイプの作りは最近の能力バトルの流行りなんでしょうか。

 

7位   多数欠(宮川大河)

ganma.jp

突然、「皇帝」を名乗る者によって毎日行われるようになった「多数欠」。

2択の質問が出題され、多数派は全員死ぬ、というシンプルかつ斬新な設定。

第1部では、特殊能力「特権」と「権利」を使って、主人公たちが皇帝に立ち向かう姿が描かれます。

崩壊した社会でのサバイバル的な要素があるのもアクセントになっています。

現在では第2部が連載中。

 

8位  平穏世代の韋駄天達(天原)

 

平穏世代の韋駄天達

魔族が封印されて800年。

戦いの時代を忘れた平穏(ゆとり)世代の神、韋駄天たちと魔族とのバトルが描かれます。

チート級に強力な韋駄天に対し、そんなに強くない魔族がどう立ち向かうのか、という、普通とは逆のバトルの楽しみがあったりします。

また、韋駄天側が人間とは別の倫理観・価値観を持ってるところも面白く読めます。

非商業のweb漫画としてはトップレベルに面白い漫画ではないでしょうか。

 

 

この他にオススメがあればぜひ教えてください! 

 

※ブックマークコメントで、ダーウィンズ・ゲームが挙げられていました。

メジャーすぎるかな?と思って載せなかっただけで、こちらもオススメです!

特殊能力を与えられてデスゲームに巻き込まれる、という入りはありがちですが、テンポの良いストーリーと多彩なキャラが魅力です。

また、ソーシャルゲーム・MMOっぼい雰囲気も現代的な感じがします。

(ソシャゲもMMOも詳しくないので的外れな感想かもしれませんが…)

 

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