今にも崩れそうな本棚の下で

漫画の感想を書いたり書かなかったりします。

能力バトル漫画オタが非オタの彼女に能力バトル漫画の世界を軽く紹介するための10作品

 

バジリスク甲賀忍法帖〜(せがわまさき山田風太郎

 

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、原作が「山風以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。長さも全11巻だし。

ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この情報過多な作品について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。

 

マテリアル・パズル土塚理弘)、惑星のさみだれ水上悟志

 

アレって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうな漫画(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

「能力バトル漫画オタとしてはこの二つは“漫画”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

 

ジョジョの奇妙な冒険荒木飛呂彦

 

ある種のジョジョオタが持ってるジョジョ立ちへの憧憬と、荒木飛呂彦の独特な台詞回しを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも荒木飛呂彦的な

マンモーニ的なださカッコよさ」を体現するペッシ

「美魔女的に好みな女」を体現するリサリサ

の二人をはじめとして、オタ好きのするキャラを世界にちりばめているのが、紹介してみたい理由。

 

烈火の炎安西信行

 

たぶんこれを見た彼女は「幽遊白書だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

連載初期からの絵の変化、山風忍法帖シリーズからNARUTOまでの忍者能力バトルの系譜、珍しく土属性が強いことなんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

 

Get Backers-奪還屋-(青樹佑夜綾峰欄人

 

「やっぱり能力バトル漫画は厨2のためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「ARMS」「BLEACH」「東京喰種トーキョーグール」「東京アンダーグラウンド」でもいいのだけれど、そこでこれを選んだのは、この作品にかけるキバヤシの思いが好きだから。

インフレにインフレを重ねてその上さらにインフレバトル、っていうストーリーが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「引き伸ばし」への諦めきれなさがいかにも元編集者的だなあと思えてしまうから。

ゲットバッカーズのインフレバトルを俺自身は過剰とは思わないけれど、一方でこれが荒木飛呂彦だったら第◯部を完結させてリセットしてしまうだろうとも思う。

なのに、インフレバトルを続けてしまう、というあたり、どうしても「自分の物語を形作ってきたものが捨てられないオタク」としては、たとえキバヤシがそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

 

伊賀の影丸横山光輝

 

今の若年層で伊賀の影丸読んだことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。

ジョジョよりも前の段階で、能力バトル漫画はこの作品で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティの漫画がこの時代に連載されていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく漫画好きとしては不思議に誇らしいし、三国志でしか横山光輝を知らない彼女には見せてあげたいなと思う。

 

テラフォーマーズ(貴家悠、橘賢一)

 

漫画の実写化失敗例をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。

「ゴキブリは気持ち悪い」的な感覚が人類には共通してあるのかなということを感じていて、だからこそゴキジェットは直接触らなくて良いスプレータイプ以外ではあり得なかったとも思う。

「ゴキブリは気持ち悪い」という人間の感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「人間の感覚」の源はテラフォーマーにあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

 

テニスの王子様(甲斐剛)

 

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

普通のスポーツを能力バトル風味にこういうかたちで漫画化して、それが非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

 

ONE PIECE尾田栄一郎

 

9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にワンピースを選んだ。

バジリスクから始まってワンピースで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、能力バトル漫画全盛期を形作った作品の一つでもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。

「駄目だこのブログは。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。

 

※元ネタはアニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本

※あくまでテンプレ改変のネタであり、能力バトル漫画オタでもないです。

 

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(原作シリーズは能力バトル(異能バトル)の元祖と言われています・バジリスク第1巻)

 

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