今にも崩れそうな本棚の下で

漫画の感想を書いたり書かなかったりします。

ジョジョの奇妙なおとぎばなし・第3部編

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桃太郎

 花京犬「そのきびだんご食べないのか?  ガッつくようだが ぼくの好物なんだ……… くれないか?」 

浦島太郎

 「あ…ありのまま 今 起こったことを話すぜ!

『俺は玉手箱を開けたと思ったら老人になっていた』

な…何を言ってるのか わからねーと思うが おれも 何をされたのか 分からなかった…

頭がどうにかなりそうだった

催眠術だとか歳をとると月日が早いとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…」

金太郎

 熊「金太郎 きさま このゲーム(相撲)やり込んでいるなッ!」

三年寝太郎

 死神13「ラリホー

承太郎

 「やれやれだぜ」

鶴の恩返し

 鶴「おじいさん!貴様!見ているなッ!」

花咲じいさん

 おじいさん「最高に『灰!』ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ」

ごんぎつね

 兵十「ごん、お前だったのか、いつもくりをくれたのは。」

ごん「Exactly(そのとおりでございます)」

かぐや姫

 今は昔、念写撮りの翁といふ者ありけり。

走れメロス

 承太郎は激怒した。

DIOのたった1つの単純(シンプル)な敗因)

白雪姫

王妃「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのはだ〜れ?」

花京院「鏡に『中の人』なんていませんよ…ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」 

羅生門

家出少女の行方は、誰も知らない。

犬と肉(欲張りな犬)

 犬「に……肉を失ったのは俺だったァーー 今 肉を奪おうとしてたのにィ〜〜」

うりこひめ

 うりこひめ「WRYYYYYYYYYーーッ」 

聴き耳ずきん

 おじいさん「くすの木ッ!君の意見を聞こうッ!」 

ピノキオ

承太郎「ピノキオは嘘を少しでもつくとだな…鼻が伸びる」

ポルナレフ「嘘だろ 承太郎!」

承太郎「ああ 嘘だぜ! だが…… マヌケは見つかったようだな」 

金の斧

 泉の女神「『金の斧』プラス『銀の斧』 二刀流ッ!」

古事記

 イザナミ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」(1日1000人を殺しながら)

イザナギ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」(1日1500人を産ませながら)

風の又三郎

 ドッドド ドドウド ドドウド……

シンデレラ

 シンデレラ「私が時を止めた…午前零時の時点でな…そして(城を)脱出できた…やれやれだぜ…」

(中略)

シンデレラ「なじむ 実に!なじむぞ」(ガラスの靴を履きながら) 

うさぎと亀

 うさぎ「勝ったッ!第3部完!」

 

 

ネタヲダスノ・クルシイデース

 

※おとぎ話じゃないのも混ざってるって?大人はウソつきではないのです。間違いをするだけなのです……。

 

←to be continued

 

次回予告:

※気が向いたら各部やります

第1部

ラプンツェルの意外な攻撃

・カエルの王子、メメタァされる

第2部

・中国仙人(杜子春)はうろたえないッ!

・あーん!ロミオ様が死んだ!

第4部

・小道で振り返るオルフェウス

・大きなカブは引き抜けない

第5部

・涙目の赤鬼

・狼少年、汗を舐められる

第6部

エルメェス注文の多い料理店でパンティあげちゃう

・ヤバイ(一寸)法師が(鬼に)IN!!

第7部

・おむすびころりん黄金回転

・毒リンゴォ、ようこそ眠りの世界へ

第8部

・ソフト&ウェットなクトゥルフ

・下半身にこぶが2つあるおじいさん

 

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※参考にさせていただきました!各部の名言が揃っていて素晴らしいです。

www.hitode-festival.com

ネタバレはどこまで許されるのか?

某ブログにおいて、某小説について「叙述トリックがある」という紹介がされました。

このことについて、色々な意見が集まっています。

(いつも楽しく読ませていただいているブログでもあり、当該ブログについて批判等をする意図はないのでブログは伏せます。)

私も、これは嫌がる人がいるかもなー、と思って初期に少しコメントしたのですが、その後、やはり批判的な意見がそれなりに集まったようです。

 

漫画を紹介するとき、いつもこの種の問題には悩んでいるので、これを機会に私のスタンスを書きたいと思います。

 

1  基本的にはマナーの問題である

 

ネタバレの方法・程度によっては、著作権法上の「翻案」に当たったり、不法行為が成立したりする余地もあるでしょう。

ヤフー知恵袋では、器物損壊になるというのがベストアンサーがありましたが、さすがに無理がありそうです。)

ただ、通常の漫画・小説紹介ブログでされている程度のネタバレが、これらに当たるということは考え難く、基本的にはマナーの問題だと認識しています。

 (ネタバレと称してストーリーを一から十まで書いているブログはここでいう通常に含まれません。)

 

2  「叙述トリックがあること」は許されないネタバレか?

 

マナーの問題である以上、最終的には絶対的な正解はなく、許されるか否かは人それぞれ、という話になるでしょう。

ただ、個人的には、叙述トリックがあると知って読むのと知らないで読むのとでは、読んだ時の楽しさが全く異なると感じます。

その意味で、密室トリックがあるという紹介と叙述トリックがあるという紹介では質が大きく異なるといえるのではないでしょうか。

そのため、自分であれば、叙述トリックがあると紹介するときは、ネタバレがあると冒頭に明示してから紹介すると思います。

(他の人が明示しなくてもそこまで気にはなりません。)

 

3  なんとなくの基準

 

私としては、長編漫画の場合、1巻あたりで明らかになる内容・設定・世界観については、通常、特にネタバレがある、とは明示せずに記載しています。

ただ、1巻(時には1話)の冒頭や引きで読者を驚かせるタイプの漫画もある一方、10巻、20巻を過ぎて方向転換してからが本当に面白いところ、という漫画もあるわけで、そこら辺はなんとなくの感覚で調整するしかないのかな、という感じです。

一応の基準としては、①それを記載しないと作品の良さを伝えられないか、②それを知って読むのと知らないで読むのでは、どの程度読んだときの楽しさが異なるか、ということのバランスで考えています。

 

極論すれば、どんでん返しがある、とか、伏線がある、ということすら知らないで読むのが、幸せな体験なのかもしれません。

私は、叙述トリックの元祖のあの作品を、何も知らずに読むという幸運に恵まれました。

もっとも、伏線などがある、ということを抽象的にすら書かないで魅力を伝えるのはなかなかに難しく、その程度の紹介は、「ネタバレなし」という扱いで勘弁いただきたいと思っています。

 

また、それなりに多くの人が結末を知っているであろう有名作品であっても、知らない人はいるわけで、それを安易に明らかにすることも気をつけたいところです。

(例えば、猿の惑星とか)

一方で、例えば、ドラゴンボールについて、「悟空はかめはめ波を打ちます」という記載をするのに、ネタバレ注意と書くのもどうかという気もあり、これも程度問題でしょうか。

 

4  自衛

 

読み手の立場としては、ネタバレについては、自衛に努め、それでもネタバレを踏んでしまったら自己責任だと考えています。

例えば、個人的には、本当に楽しみにしている作品(かつネタバレがありそうな話題作)で、ネタバレを絶対みたくないものについては、公開・発売直後はあんまりネットを見ないようにしています。

また、ごく親しい人にはネタバレを言わないように普段からお願いしています。

それでも、電車やバスでネタバレの会話が聞こえてきてしまうこともありますが

(自衛の余地があるからブログには何を書いても良いということを言いたいわけではありません。念のため。)

 

5  ブログでの記載

 

ブログでは、多くの人が好まないネタバレをした場合、今回のように指摘されることもあると思います。

もっと怖いのは、指摘もなく黙って読者が離れていくことでしょう。

知らず知らずのうちにそういうことがないように、自戒をこめてこの記事を書きました。

 

6  終わりに

 

ネタバレ問題については、様々な意見があり得ると思います。

何か意見があればお寄せください。

 

※なお、以上の記載は、ネタバレに関する注意喚起をしない場合にどこまでの記載が許されるか、という話です。

ネタバレに関する注意喚起を記事タイトル又は記事冒頭でしている場合に、どこまでが許されるかは、対読者というより、対作者・著作権者との問題であり、また別の問題だと思います。

 

 

 

 

2016年に完結したオススメの面白い漫画10作品

2016年ももうすぐ終わり。

今年完結した漫画の中でオススメなものをあげてみました。

 

 

1  スピリットサークル水上悟志

 

輪廻転生を巡るファンタジー漫画。

主人公の桶屋風太は、霊が視える14歳。

同じクラスに転校生・鉱子がやってきたのをきっかけに、自らの過去生(前世)をいくつも体験していくことになる。

その前世から明らかになる、初対面のはずの鉱子が風太を殺そうとする理由とは…?

というストーリー。

風太と鉱子、その因縁が垣間見える画像は下記)

 

あまり細かく紹介するとネタバレになるので避けますが、6巻ながら壮大なストーリーが見事にまとまっています。

前世という設定を使われることで、様々な時代・登場人物・世界観が展開されており、短編集のような趣きもあるところです。

 

ラストも綺麗で素晴らしい。

なお、作者の他の漫画を読んでいるとより楽しめる部分も少しありますが、読んでいなくても大きな問題はありません。

 

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(初対面のはずの転校生・鉱子に命を狙われる主人公・風太。2人の顔にある傷の由来・因縁も後々明らかに。スピリットサークル第1巻)

 

2  デストロ246(高橋慶一郎)

 

殺し屋(女子高生)やヤクザ(女子高生)、殺し屋殺し(女子高生)が入り乱れてバトるガンアクション。

作者の趣味全開で、男性キャラは雑魚しかいない、という思い切りの良さが素晴らしい。

単独の記事はこちら。

kido-ari.hatenablog.com

 

3  BLEACH久保帯人

 

虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊を退治する者、死神。

そんな死神の仕事をすることになった高校生、黒崎一護の活躍を描く能力バトルもの。

厨2だのオサレだのとも言われますが、用語や台詞がいちいちカッコ良い。

キャラデザの良さにも定評があるところです。

用語などの雰囲気を知りたい方は以下の記事をどうぞ。

(ただし、特に後半にネタバレがあります。)

kido-ari.hatenablog.com

 

バトルは、ライブ感で楽しみましょう。

頭脳戦を期待するとちょっと肩透かしになるかも…。

(この作品にはこの作品の良さがあります)

ラストは(一応)キレイにまとまっていますので、

死神代行消失編や千年血戦編の途中で離脱した方にもぜひラストまで読んでほしいです。

 

4  ふだつきのキョーコちゃん(山本崇一郎)

 

「シスコンヤンキー」の兄と、ある秘密を持った妹、その周囲の人々を巡るラブコメ

さすが「からかい上手の高木さん」の作者だけあって、読んでいてニヤニヤが止まりません。

ツンデレは一旦デレてしまうとツンに戻りにくい、という問題を設定によって解決した発明が素晴らしい。

 

5  暗殺教室松井優征

 

クラスみんなで、担任である超生物(マッハ20で動く)の暗殺を目指す、という設定が素晴らしい異色作。

設定が独特ながら、王道的展開あり、感動あり、驚きの伏線ありと様々な角度から楽しめる漫画です。

 

その他の設定が斬新な漫画については、以下の記事をどうぞ。

kido-ari.hatenablog.com

 

6  昭和元禄落語心中雲田はるこ

 

落語がテーマ。

落語にはあまり興味がありませんでしたが、一気に引き込まれました。

人間ドラマが魅力です。

タイトルにも昭和とある通り、ストーリーのうち、それなりの比重を、主人公の師匠の昭和の頃の過去話が占めているところ。

男の色気を感じさせる作品でもあります。

 

 

7  オールラウンダー廻遠藤浩輝

 

総合格闘技修斗の漫画。

主人公がものすごい必殺技を使えるわけでもなく、人間離れしたキャラが縦横無尽に活躍するような中身でもなく、内容は非常にリアル寄り。

同じ作者のEDENとはまた大分趣きが違います。

格闘技をやる意味を自問し続ける青春マンガでもあり、試合だけでなく、主人公の廻(めぐる)と周囲の人間との関係性も楽しめます。

 

8  オゲハ(oimo)

 

中学生男子のキジは、ある日、謎の生物を見つけ、家に連れて帰る。

その生物は、首から上と胴体は人間、両手は蝶の羽のようで、下半身は芋虫のようだった。(下記画像参照)

キジは、この生物をオゲハと名付けて、これを飼い始める、というストーリー。

ストーリーだけだと、映画ETのような、少年と人外の生物の心温まる話にも感じるかもしれません。

しかし、ストーリーの方向性はかなりダーク。

オゲハの名前の由来からして、汚い+アゲハ蝶、というひどい扱い。

食事もろくに与えなかったりします。

人間であるキジは、表情をあまり変えません。

一方、表情豊かなのはオゲハの方。

読んでいて感情移入するのは、人間のキジよりもオゲハの方だったりします。

全体的に不穏な雰囲気がただよい、この先の展開がどうなるか、読んでいてどんどん不安になっていくマンガでした。

キジのオゲハに対する扱いに嫌悪感を持つ人もいそうなので、そういうのが苦手そうな方はまずは試し読みなどをする方が良いかもしれません。

 

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(キジが見つけた謎の生物、オゲハ。オゲハ第1話)

 

9  野田と申します。(柘植文

 

地味な見た目で個性的な女子大生、野田さんの日常を描くコメディ。

野田さんが、合コンで石破防衛大臣のモノマネをしてはいけないということに気づく、とかそういう感じの漫画です。

 

10  虫籠のカガステル(橋本花鳥)

チキンの魂/虫籠のカガステル

元は前から完結していたwebマンガですが、商業出版が今年完結まで行きました。

 

人が巨大な虫になる病気が蔓延する世界を描くアクション・ファンタジー。

web漫画というと玉石混交ですが、この作品は非常にクオリティが高いです。

 

おわりに

 

今年完結、というくくりで思い出すのは難しく、漏れている作品も色々あるかもしれません。

以上の作品以外で何かあればぜひ教えてください。

 

(追記) 

ブックマークコメントであげていただいたものは以下の通り。

こち亀、トリコ、逃げ恥、RiN、僕だけがいない街、夢からさめても、自殺島、春の呪い、SOUL CATCHER(S)

名作揃いですね。ありがとうございました!

 

 

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おすすめ能力バトル漫画・現代異能バトル漫画ランキング50 - 今にも崩れそうな本棚の下で

BLEACH用語だらけの桃太郎

昔々、ある空座町に、おじいさん(アブウェロ)とおばあさんがいました。

ある日、アブウェロは、虚圏(ウェコムンド)へ最上級大虚(ヴァストローデ)を狩りに、おばあさんは、尸魂界(ソウルソサエティ)に死覇装の洗濯にいきました。

死覇装についていたホコリは、刃に似ていました。

おばあさんが、流魂街で洗濯をしていると、死覇装は縮んでかなりタイトになってしまいました。

おばあさんが洗濯を続けていると、瀞霊廷の方から、大きな崩玉が、ドンドチャッカ、ドンドチャッカと流れてきました。

おばあさんは、「スエルテ(ラッキー)」と叫んでこれを拾います。

おばあさんは、穿界門を通って飛廉脚で空座町に帰りました。

 

アブウェロが、響転(ソニード)で黒腔(ガルガンタ)を通って帰ってくるのを待って、おばあさんは、命を刈り奪(と)る形をした斬魄刀で、崩玉を切ろうとしました。

鋼皮(イエロ)が硬く、おばあさんは、これを切るのに苦戦しましたが、「剣は両手で振った方が強い」と気付いたことで、なんとか切ることができました。

崩玉を切る方法としてはエサクタ(正解)です。

崩玉の中からは、元気な金色疋殺地蔵が出てきました。

金色疋殺地蔵は、ピカピカ光っていましたが、偉大な相手というのは輝いて見えるものです。

子どものいなかったアブウェロとおばあさんは、「これも月島さんのおかげ」と大喜び。

闇に生まれし子どもは、中央四十六室によって桃太郎と名付けられました。

 

桃太郎は、チョコラテ・イングレスや絶えず自壊する泥の人形で遊びながら、すくすくと育ちます。

寝る子は育つというおばあさんの言葉に従った結果でしょう。

やがて桃太郎は、中学生になり、少し老けました。

 

桃太郎「13歳や」

 

ある日、桃太郎は、鬼が島には、死神の卍解を星章化(メダライズ)して奪う鬼(ディアブロ)がいるという情報(ダーテン)を入手します。

桃太郎は、後から生まれてくる弟や妹を守るため、鬼退治に行くことにしました。

 

おばあさん「死にに行く理由に他人を使うなよ」

 

おばあさん達は、桃太郎を止めますが、桃太郎の決意は変わりません。

 

桃太郎「人生が5回くらいあったらなあ!  5回とも違う街で生まれて   5回とも違うものをお腹いっぱい食べて  5回とも違う仕事して…  それで5回とも…  同じ鬼を退治する」

 

ヒーローに憧れていた桃太郎でしたが、憧れは理解から最も遠い感情だと気付いたのです。

やがて、おばあさん達も桃太郎の熱意に負け、桃太郎の鬼退治を応援することになりました。

 

アブウェロ「進め  決して立ち止まるな  退けば老いるぞ  臆せば死ぬぞ!」

 

アブウェロとおばあさんは、桃太郎にソウル・キャンディ、プリングルス、聖文字(シュリフト)を与え、桃太郎を花鶴射法で送り出しました。

さよならを言う練習を終えた桃太郎は、甘さ(チョコラテ)を置いて旅に出たのです。

 

アブウェロ「俺達の仕事は 家の中を片付けて桃太郎の帰り道を用意してやることだ」

 

桃太郎は、鬼が島へ向かう途中、ロンダニーニの黒犬と出会いましだが、自壊していたのでおともにはできませんでした。

 

また、桃太郎が、破道の九十の詠唱破棄をしていると、狛村左陣と出会いました。

狛村は、雨と埃だけを食って辛うじて生きていました。

 

狛村「己を捨てた復讐などするな」

桃太郎「あまり強い言葉を遣うな  弱く見えるぞ」

 

このやりとりとは関係なく、桃太郎がドッグフードをあげると、狛村は桃太郎のおともになりました。

 

また、桃太郎と狛村が探査神経(ペスキス)を鍛えていると、狒狒王蛇尾丸に出会いました。

狒狒王蛇尾丸は、魂に誓って勝負を挑みましたが、あっさり負けてしまい、桃太郎のおともになりました。

 

その後、桃太郎一行が、虚(ホロウ)化していると、アビラマ・レッダーと出会いました。

彼は、第2十刃(セグンダ・エスパーダ)であるバラガンの従属官(フラシオン)であり、数字持ち(ヌメロス)です。

空戦鷲(アギラ)を使う彼でしたが、桃太郎が侘助で何回か斬りつけると、詫びるかのように頭(こうべ)を差し出し、彼もおともになりました。

 

こうして、犬、猿、キジをおともにした桃太郎は、やがて鬼が島にたどり着きました。

 

鬼「いつからここが鬼が島だと錯覚していた?」

 

桃太郎たちが、鬼が島だと思っていた場所は、真世界城(ヴァールヴァルト)へと変化した銀架城(ジルバーン)だったのです。

そこで桃太郎を迎えたのは、見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)から来た滅却師(クインシー)の皇帝と星十字騎士団(シュテルンリッター)達でした。

零番隊をも倒した彼らは、桃太郎たちを旅禍として迎撃します。

 

鬼「インヴェイダーズ・マスト・ダイ」

 

桃太郎は、静血装(プルート・ヴェーネ)、王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)や最後の月牙天衝でこれに立ち向かいます。

犬は、黒縄天譴明王で、猿は双王蛇尾丸で、キジは帰刃(レスレクシオン)で戦いました。

 

桃太郎「俺自身が鬼になることだ」

 

聖別(アウスヴェーレン)や同士討ち、仮面の軍勢(ヴァイザード)の助けもあり、桃太郎たちは、鬼たちを追い詰め、あとは鬼の大将を残すのみとなりました。

 

桃太郎たちは、鬼の大将を総攻撃しましたが、桃太郎たちは、完全催眠にかかっており、実際に斬られたのは雛森でした。

 

桃太郎「雛森の霊圧が……消えた……?」

 

桃太郎の魔人の一撃は「致命的」でした。

桃太郎は、雛森のいない世界のスピードについていけそうにありません。

そこで、技術開発局に雛森を改造(なお)してもらいました。

 

桃太郎「済まぬ」

雛森「私は(謝罪を)拒絶する」

桃太郎「何を急に怒っているのかネ?君のそういう処…正直 引くヨ」

 

システムオールグリーン。桃太郎と雛森のコミュニケーションは不全でした。

 

桃太郎「できれば僕を…許さないでほしい」

 

そんなことがありつつも、桃太郎達は、なんとか全知全能(ジ・オールマイティ)の陛下を倒すことができました。

もっとも、結局、霊王が何だったのかはよく分かりませんでした。

とはいえ、桃太郎たちは、鬼たちが蓄えていた宝箱を車に積んで、おばあさん達の家へと持ち帰ることができました。

MT車を運転できるのも、限定解除のおかげです。

 

家に帰って宝箱を開けてみると、その中味は、ゾンビパウダーでした。

こうして、桃太郎は百年後までごきげんに暮らしました。

 

めでたしめでたし

 

 

 

完…だと…?

 

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いらすとや:死神のイラスト 

 

 

※この記事は、

星井七億さん(http://7oku.hatenablog.com/)の桃太郎シリーズに端を発した、

サイバーエージェント用語だらけの桃太郎

http://ameblo.jp/tsukkyiiiiiii/entry-12230199871.html

IT用語だらけの桃太郎

http://bulk.co.jp/theblog/nogutaku/172216472

サッカー用語だらけの桃太郎

http://ameblo.jp/redond/entry-12230406383.html

の流れに乗っかったものです。

 

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おすすめ能力バトル漫画・現代異能バトル漫画ランキング50 - 今にも崩れそうな本棚の下で

読み返す度に発見がある。「ワールドトリガー」の魅力 その1

ワールドトリガー葦原大介)は、大好きな漫画の一つです。

今回は、この漫画の魅力を語りたいと思います。

この記事は、この漫画を読んだことのない人や一度読んだけどピンと来なかったという人に、ぜひ読んでもらいたいと思いますす。

以下、若干のネタバレを含みますので、ご注意ください。

 

1  あらすじ

 

28万人が住む三門市に、ある日突然異世界への「門(ゲート)」が開いた。門からは「近界民(ネイバー)」と呼ばれる怪物が現れ、地球上の兵器が効かない怪物達に誰もが恐怖したが、謎の一団が近界民を撃退した。彼ら、界境防衛機関「ボーダー」は、近界民に対する防衛体制を整え、依然として門から近界民が出現するにも関わらず、三門市の人々は今日も普通に生活していた。

門が初めて開いてから4年半後、三門市にやってきた空閑遊真が、三雲修に出会う所から物語は始まる。

ワールドトリガー - Wikipedia より引用)

 

序盤のあらすじは上記のとおり。

三雲修(オサム)とその友人、雨取千佳(チカ)、自身もネイバーである空閑遊真(ユーマ)がボーダーに入隊し、ボーダーとネイバーとのバトルなどが描かれます。

(主要キャラ4名は下記の画像のとおり)

そこで、用いられるのは、ネイバーの技術を利用した「トリガー」と言われる武器。

刀剣状のものやライフル状のものがあり、各人が、近接戦闘や狙撃などの役割に分かれて戦います。

(下記リンク参照)

一部に特殊能力持ちはいるものの、量産型の武器によるバトルがメイン。

設定としては、SF的な要素が強く、バトルの描写はサバゲー的な雰囲気もあるところです。

 

 

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(主要キャラ4名。左から迅、チカ、ユーマ、オサム。ワールドトリガー第1巻)

 

( ↓トリガーの説明)

worldtrigger.info

2  集団戦の面白さ

 

よく言われることですが、ワールドトリガーは集団戦なのが面白い。

この漫画で描かれるバトルは、大きく分けて2つ、①ボーダー内部での模擬戦と②ボーダー対ネイバーの戦いです。

①模擬戦については、個人戦とチーム戦があり、中盤以降はチーム戦がメインになってきます。

②については、攻撃に来た複数人のネイバーをボーダー側が防衛する形です。

(今後は逆にボーダーがネイバー側に遠征することも描かれると思われます)

つまり、どちらも一対一よりも、多対多が描かれるわけです。

この集団戦が面白い。

多対多であっても、なぜか結局バラバラに一対一をやる作品とは別の魅力があります。

 

正直、最初に読んだときは、キャラやトリガーの特性を把握できておらず、何が起きているのかよく分かりませんでした。

なんかごちゃごちゃ内輪でサバゲー的なことやってるなー、くらい。

三つ巴、四つ巴戦のランク戦になると、初見では、よく分からない人も多いのではないかと思います。

しかし、何回か繰り返し読んで行くうちに、キャラの見分けがつき、各トリガーの理解が深まってくると、各人、各チームが何をしようとしているのか、が分かるようになっていきます。

そうなってくると、戦闘描写の一つ一つの意味が分かるようになり、非常に漫画が面白くなってきました。

また、一対一だと、単純に力の差で決着が着くことも多いですが、集団戦の場合、弱いキャラでも、弱いなりに囮の動きをしたり、敵の能力を暴いたりと重要な役割を果たせるのも良いところです。

このあたりの面白さは、私のように初見ではピンと来なかった人でも読み返すと分かってくる場合があると思います。

あんまりハマらなかった人も、ぜひもう一度読み返してみてください。

 

 3  シビアな実力差

 

主人公(の1人)、オサムは、率直にいって弱いです。

第1話からして、丸腰かつ一対多とはいえ、一般人であるクラスメイトにケンカで負ける始末。

1巻の時点では、わりと雑魚と言って良い敵(バムスター)に苦戦し、また、他の敵(モールモッド)1匹を倒すのに20人のオサムが必要、しかもそのうち18人は死ぬといわれます。

最初は初心者であっても、主人公なら秘められた素質があったり、修行で急成長するのが一種のお約束。

しかし、この漫画では、そうそう都合の良い急成長をすることはなく、一生懸命訓練したり、新たな技を覚えたりしてもあっさり負けたりします。

それは、訓練や工夫に励んでいるのは他の人も同じだから。

そういうシビアなところがこの漫画の良さの一つ。

少しずつ成長していくキャラを応援したくなります。

また、勝ちたい気持ちが強い方が勝つ、のような精神論は作中で明示的に否定されており、適当そうに見えるキャラや性格が悪いキャラでも、強い者は強い、というところも、シビアで面白いところだと思います。

 

4  「再読性」の高さ

 

もう一つ、ワールドトリガーの良さでよく言われるのは「再読性」の高さ。

再読性という言葉はあんまり聞きなれないですが、再読に耐え得る、再読すると1回目よりも面白い、といった意味だと思います。

作者もこの言葉を使っており、「再読性」については意識をして漫画を描いているそうです。

漫画全体のキャッチコピー「遅効性SF」や第一巻のキャッチコピー「やがてその意味に気付く物語」はこのあたりの意味を示しています。(コピーについては下記リンク参照)

実際に、ワールドトリガーは、何度も読むと面白さがわかっていきます。

上記の戦闘描写もその一つ。

他にも、連載初期にチラッと出てきたキャラが後で活躍したりして、読み返すときの発見があります。

また、伏線的なものも多いのではないかと思います。

例えば、細かいところでいうと、最新刊17巻では、遠征艇の狭さやボーダー玉狛支部のエンジニアの話が出てきますが、これらは既に3巻で言及されていたりします これを伏線というか単なる設定の先出しというかはともかく、こういう繋がりがあると、再読したときの発見があって楽しいものです。

 

(↓ポスター化されたキャッチコピー)

worldtrigger.info

 

以上、ワールドトリガーの魅力でした。

一回の記事では書ききれなさそうなので、またそのうち続きを書きたいと思います。

 

 

 

 

 

【設定の勝利!】設定が斬新・奇抜・面白いおすすめ漫画30選【出落ち?】

設定が斬新・奇抜・秀逸な漫画を挙げてみました。

その発想はなかった!という漫画ばかりです。

なお、主観で物語の核心に触れるようなネタバレは避けていますが、設定に言及する以上、若干のネタバレはありますので、ご注意ください。

 

 

1  こころ オブ・ザ・デッド〜スーパー漱石大戦〜(夏目漱石架神恭介目黒三吉

 

題名がもう面白くてずるいです。

この漫画は、夏目漱石の「こころ」を原作としたゾンビアクション漫画、

と言っても、おそらく全く意味が分からないでしょう…。

百聞は一見にしかず、ということでぜひ下記のリンクから第1話を読んでみてください。

一応「こころ」を原作にしており、、「私」、「K」、「先生」などお馴染みの人物が登場し、ストーリーも「こころ」をなぞっている部分が伺えます。

しかし、原作を「アメイジング翻案」しているというだけあって、中味はゾンビアクション。大分原作とは異なります。

例えば、「私」は、駆け出しのゾンビハンター、格好は、モヒカンにホッケーマスクにチェーンソー。また、「先生」と「K」はそれぞれ柳生新陰流、小野派一刀流の使い手です。

(また、スーパー漱石大戦というだけあって、「坊っちゃん」をはじめ、夏目漱石の他の作品のキャラクターも登場します。)

アオリには、「精神的に向上心のないゾンビは馬鹿だ!!」。

読み切りの一発ネタならまだしも、これはれっきとした連載もの。

この設定・企画を考えた人は天才ではないでしょうか。

こころ オブ・ザ・デッド~スーパー漱石大戦~|コミック アース・スター

 

2  Back Street Girls(ジャスミン・ギュ)

 

主人公は、ヤクザの3人。

彼らが、あるミスの落とし前をつけるため、親分の気まぐれで、全身整形・性転換をした上でアイドルをやらされる、というコメディ。

意外にも可愛くなって人気の出てしまった彼(女)ら(グループ名ゴクドルズ)。

そんなゴクドルズの3人が、むちゃくちゃな注文をしてくる親分に振り回されたり、何も知らないマネージャーがおっさんくさいアイドルに困惑するあたりが笑えます。

中味の人格がヤクザのおっさんだと思うと、主人公の3人(見た目は下記の画像のとおり、可愛いアイドルそのもの)が、アイドルらしく笑顔を振りまいたり、「ラブラブピョンピョン」しているだけで、面白い。

可愛い顔の背景にうっすら元の顔が浮かぶ描き方(下記画像参照)は、何度されてもじわじわ来ます。

作中のアイドルソングも、「恋のサカズキ」など極道を暗示した歌詞になっており、よく歌詞を読むと大分物騒。

設定だけだと出落ちっぽい気もしないでもありません。

しかしながら、現在5巻まで発行されており、一定の面白さをキープしてます。

ゴクドルズ被害者の会の動向など今後の展開が楽しみな漫画の一つです。

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(全身整形・性転換しているので見た目はアイドルですが、中味は背景のヤクザです。Back Street Girls第1巻)

 

3  サツリクルート(MITA、吉宗)

 

www.urasunday.com

能力バトル×就活 マンガ。

能力バトル漫画は数あれど、就職活動と絡めた漫画はこれくらいではないでしょうか。

大恐慌によって国家が四大財閥に支配された世界。

主人公が、不採用なら死亡という条件で、悪魔と取引をし、特殊能力を獲得、この能力と頭脳を駆使して就活を勝ち抜いていくストーリー。

くわしくはこちら。

kido-ari.hatenablog.com

 

4  戦隊グリーンは目立たない(にがだんこ)

 

www.comico.jp

戦隊ヒーローの中でも目立たないグリーンが主人公の日常コメディ。

怪人に襲われる子どもを助けに行っても、レッドが良いと怪人にも子どもにも嫌がられ、握手会ではグリーンのところだけ閑古鳥…。

そんなグリーンの日常が切なくて面白い。

あえて戦隊モノのグリーンに着目しているところが好きです。

 

5  異能力バトルロイヤル(艮田竜和)

 

seiga.nicovideo.jp

 

一般人が集められ、一つずつ特殊能力を与えられてバトルロイヤル、というありがちなストーリー。

しかし、特異なのは、主人公の能力。

それは、「わりばしをきれいに割ることのできる能力」。

数多の能力バトル漫画の中で、主人公の能力の第一印象としては最弱な感じがしますね。

残念ながら、更新が止まったままで、作者のホームページも消えてるようです。

 

6  妄想食品館(ドングリ)

 

食べ物×食べ物で、擬人化せずに、エロ漫画風の妄想が繰り広げられる漫画。

ちくわの穴がどうこうとか、ドーナツの穴がどうこうとか、そんな感じの漫画です。

百歩譲って擬人化されていればまだ理解できるのですが、擬人化されないままでやるのがすごい。

「人類には早すぎる」漫画といわれる所以です。

BLなんかだとジャンルとしては珍しくないのでしょうか…。

 

7  暗殺教室松井優征

 

マッハ20で動く超生物の先生を、生徒みんなで暗殺しようとする青春学園コメディ。

魔人探偵脳噛ネウロもそうですが、類似作のないオリジナリティあふれる漫画を描かれる方だと思います。

 

8  オーシャンまなぶ(戸塚たくす)

 

肉体的な暴力が意味をなさず、口喧嘩で精神的ダメージを与えることによって相手にダメージを与えられる、という世界設定。

「言葉の暴力」が文字通り実現されています。

高度な頭脳戦が繰り広げられたり、壮大にストーリーが展開したりするところが魅力です。

 

 

9  ゼクレアトル〜神マンガ戦記〜(戸塚たくす、阿久井真)

 

主人公カン太が、自分は漫画の主人公だと知らされる設定。

映画トゥルーマン・ショー的な感じですね。

こういう設定を「第4の壁を破る」とも言ったりするようです。

ギャグやコメディ漫画だとそこそこありますが、シリアス寄りの漫画だと珍しい設定ではないかと思います。

アメコミだとデッドプールなどがそうですね。

終盤には、内輪のトラブルがあったりして、展開については賛否が分かれるところですが、私は好きです。

 

10  超弩級少女4946東毅

 

ヒロインの身長が49m46cmのラブコメ

富士山さんは思春期」とか「ラブ☆コン」など身長高めの女性が出てくる漫画はありますが、あくまで常識の範囲内。

この漫画のヒロインはそういうレベルではありません。

巨大な女性キャラというと、バトルものだと「七つの大罪」のディアンヌや「僕のヒーローアカデミア」のMt.レディなど有名どころにもそれなりにいますが、ラブコメは珍しい気がします。

逆に、ヒロインが身長15cmなのは「南くんの恋人」がありますね。

 

11  不死身ラヴァーズ(高木ユーナ)

 

ヒロインに想いが通じた瞬間にヒロインが世界から消えてしまう、というSFっぽさもあるラブコメ

全力で恋をする主人公に好感が持てます。

 

 

12  かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜(赤坂アカ)

 

心理戦・頭脳戦によって、全力で相手に告白させようとするラブコメ

頭脳戦というほど毎回高度なことをやっているわけでもないですが、恋愛沙汰における駆け引きを頭脳戦になぞらえたのは上手いと思いました。

単純にキャラも魅力的です。

なお、この系統のタイトルの歴史については、以前、記事を書きました。

kido-ari.hatenablog.com

 

13  聖☆おにいさん中村光

 

キリストとブッダが共同生活する漫画。

何はともかくその発想がすごい。

仏教キリスト教の知識があると小ネタも含めて楽しめるのでしょうが、詳しくなくても雰囲気で楽しめます。

 

14  ノー・ガンズ・ライフ(カラスマタスク)

 

主人公の首から上がリボルバーという思いきったデザイン。

それだけ聞くとコメディのようですが、中味はシリアスなSF×ハードボイルドです。

「これだからガキと湿気は嫌いなんだ」のセリフにシビれます。

 

 

15  紺田照の合法レシピ(馬田イスケ)

 

高校生の暴力団員が主人公の料理漫画。

グルメ漫画は数あれど、わざわざレシピに合法と断りを入れる漫画はこれくらいのものでしょう。

「野菜界のリボルバー」(レンコンのこと)や「くく…大葉は合法ハーブの中でもとびきり最高だ」などなど一々面白い。

 

16  北斗の拳 イチゴ味武論尊原哲夫河田雄志行徒妹)

 

www.zenyon.jp

 

北斗の拳」のサウザーを主役にしたパロディ。

原作の見た目はそのままにしつつ、キャラは完全に崩壊しています。

最近は、二次創作的なスピンオフを公式がやることも多いですが、初見で一番笑ったのはこの漫画です。

 

17  サトラレ佐藤マコト

 

一般的に、サトリは、人の心のうちを読み取れる能力者のことをいいます。

一方、この漫画の「サトラレ」はその逆。

自分の考えていることが周囲の人間に筒抜けになってしまいます。

単純な設定ながら、この設定から様々なドラマが展開されるのが素晴らしいです。

 

18  イマドキ☆エジプト神(美影サカス)

 

イマドキ☆エジプト神 - 無料マンガサイト pixivコミック

エジプトの神々が現代に降臨する四コマ。

全体的にシュールな感じです。

 

19  不死の猟犬(八十八良

 

たとえ死んでも復活できる世界。

そんな世界で感染すると復活できなくなる感染症が流行する。

もうこの設定だけで面白そうですし、感染の条件もなかなかです。

ジャンルとしては、スプラッター・ガン・アクション。

 

20  THE PENISMAN(石田スイ

 

THE PENISMAN

アルファベットにしてもそのタイトルはダメだろ…という気がしますが、中身もわりとそのままです。

主人公は、首から上が男性のアレそのものなヒーロー。

しかも、怪人を倒すと、白くてどろりとした液体をかけます。

設定だけ見ると、とても東京喰種と同じ作者とは思えません。

(よく読むと通底するところはありますが)

こんな内容が描けるのはweb漫画ならではでしょうか。

 ストーリーも、通り一遍のコメディ寄りアクションというわけではなく、一筋縄ではいかない展開になっています。

ストーリー半ばで更新が途絶えているのが残念です。

 

21  国民クイズ加藤伸吉杉元伶一

 

経済成長を続け、全体主義国家となった日本を舞台としたディストピア漫画。

テレビ番組「国民クイズ」に出場し、クイズに答えて合格すれば、どんな願いでも国家権力をあげて叶えてくれる世界になっています。

風刺の効いたストーリーも良いですし、番組の合間に挟まれるCMも面白い。

 

22  大奥(よしながふみ

 

感染症により、男性が激減した世界における男女逆転した大奥を描く物語。

単に男女逆転させたというだけでなく、きちんと男性激減による社会への影響も描かれているところがSF的な印象です。

日本史は詳しいとフィクション的な部分とノンフィクション的な部分をそれぞれ楽しめそうです。

 

23  スカイハイ(高橋ツトム

 

事故に遭ったり、殺されたりした人間が死後訪れる「怨みの門」。 

そこでは、天国に行くか、現世を彷徨い続けるか、他人を1人呪い殺して地獄に行くかを選ぶことができる、という設定。

それぞれの人間の選択とそれに纏わるドラマが魅力です。

 

24  虚構推理(片瀬茶柴、城平京

 

ジャンルとしては、伝奇ミステリかつラブコメと言えば良いのでしょうか。

この作品ばかりは、設定を語るとわりと重大なネタバレになるので詳細は伏せます。

世界観としては、一般人には通常は見えないながら、妖怪が普通に存在する世界観。

事件の真相が分からなかったら、地縛霊に聞いてしまえば良かったりします。

そんな世界観でミステリは成立するのか?

原作が本格ミステリ大賞を受賞しているとおり、この作品では、見事にミステリが成立しています。

前述のとおり、詳細は書きませんが、タイトルどおり「虚構推理」を繰り広げる展開がアツいです。

ミステリ要素も充実する一方で、キャラクターも魅力的。

見た目はともかく、言動はややヒロインらしからぬヒロイン、怪異たちの知恵の神、琴子(下記画像参照)をはじめ、魅力的なキャラクターが揃っています。

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  (見た目はヒロインらしいヒロイン。虚構推理第1巻)

 

25  血潜り林檎と金魚鉢男(阿部洋一)

 血潜り林檎と金魚鉢男|コミック アース・スター

 

頭が金魚鉢になっている吸血鬼、金魚鉢男。

彼に血を吸われると、人は金魚になってしまう。

被害者を救えるのは、被害者の「血に潜る」という「血潜り」だけ…、

という設定。

ジャンルとしては、ホラー+アクション?

独特の設定・世界観が読み手を引きつけます。

 

26  居酒屋魔法少女よだれとなみだ(3キログラム)

 

居酒屋魔法少女よだれとなみだ

 

強くなりすぎた魔法少女(といっても20代後半)の2人が、居酒屋で管を巻く漫画。

魔法少女モノのパロディは多いですが、これがトップレベルに好きです。

ボディビルダーが魔法少女になる「魔法少女プリティ☆ベル」も良いですね。

 

27  寿司  虚空編(小林銅蟲

 

とてつもなく大きな数を追い求める漫画。

無量大数とかグーゴル(googleのネーミングの元ネタ)とか宇宙に存在する分子の数とかそういうレベルをはるかに超える大きな数、巨大数に関する漫画です。

正直、半分くらいしか理解できていませんが、とにかくスゴさが伝わってくる漫画です。

 

28  スミレ♡16歳!!(永吉タケル)

 

転校生の女子高生は、おっさんの操るふの人形だった!というギャグ漫画。

笑いあり感動ありの作品ですが、設定の勝利な感があります。

 

29  めだかの学校(森ゆきえ)

 

先生の頭が魚。

しかも、魚の頭部ではなく、頭から尾ビレまであります。

作者のブログで10年後を描いた漫画が読めます。

めだかの学校 :: 森ゆきえブログ

 

30  出落ちガールー鈴木小波短編集(鈴木小波

 

秀逸な設定と出落ちは紙一重ということで、この短編集です。

設定だけ見ると、まさに出落ち!という感じの話ばかりですが、話を読むときちんとストーリーが成立していて、決して出落ちの尻すぼみには終わりません。

 

おわりに

 

これ以外にもオススメの作品があればぜひ教えてください!

 

その他のオススメ記事はこちら。

 

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特撮オタク漫画「トクサツガガガ」が面白すぎる5つの理由

トクサツガガガ」(丹羽庭)は、現在連載中の漫画の中で、トップレベルで好きな漫画です。

今回は、トクサツガガガのどこが面白いか、魅力的か、というところを書いていきたいと思います。

なお、致命的なネタバレはしないようにしていますが、若干のネタバレを含みますので、ご注意ください。

 

公式サイトはこちら。第1話が試し読みできます。

spi-net.jp

 

1  特撮オタクの日常や特撮の技術が面白い

 

トクサツガガガの主人公、仲村叶(かの)は、特撮オタク(特オタ)の26歳独身女性(下の画像参照)。

「特撮(特殊撮影技術)」について、作中では、「ヒーロー、怪人、怪獣、ロボットなどが活躍するアレ」などと説明されていますが(第1巻)、主人公の仲村は、特に戦隊モノなどが好きなようです。

トクサツガガガは、この「特オタ」の日常を描いたコメディですが、この日常描写がなかなか興味深い。

正直言って、私は、特撮にはそこまで興味がなくて、知識もありません。

なので、この漫画を楽しめるか不安だったのですが、特撮に興味がない人にも分かるように解説・描写がされているので、心配は全く要りませんでした。

例えば、

・戦隊モノは、一年番組のため、自分が子どもの頃に見ていた番組を挙げると年齢が簡単に割れる、とか、

・ヒーローショーは「ブ厚い」とか、

・特典DVDは本編と直結しないのでやりたい放題の内容とか、

興味がなかった私でも、興味がなかったなりに、「なるほどー」と思ったり、面白かったりする内容がいっぱいです。

〇〇オタク漫画というと、〇〇オタク中心をターゲットにしているもの(主に〇〇オタクだけが楽しめるもの)と、そうでないものがありますが、この漫画は後者だと思います。

(もちろん、特撮に詳しい人が読んだらより楽しめると思います。)

特撮ネタに限りませんが、作者が、詳しくない人にも分かりやすく説明する能力に長けているのだと思います。

 

また、特オタといっても、会社では、それを隠している仲村。

そのため、同僚とのカラオケで特撮系の歌を歌いたいが、引かれるのが怖くて歌えない、とか、よく利用するカプセル台(ガチャガチャ)の近くに人気カレー店が出来て利用しづらくなった、など、隠れ特撮オタクならではの数々のトラブルが発生。

これらの出来事をなんとか乗り切ったり、乗り切れなかったりする日常が描かれ、これがなかなか笑えます。

 

さらに、特撮に関する漫画だけあって、時々特撮技術の解説が出てくるのですが、これが興味深い。

限られた予算・時間・技術の中で、視聴者をいかに楽しませるか、というための工夫の数々に感心させられます。

特撮技術とストーリーがリンクしていたりするのも、面白いところです。

 

 

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(特撮オタクの主人公・仲村の日常が描かれる。トクサツガガガ第1巻)

 

2  特撮だけではないあるあるネタ

 

特撮オタク漫画といっても、あるあるネタ的な描写は、特撮オタクだけには止まりません。

1で書いた隠れ特撮オタクならではの出来事も、ある意味、隠れオタクあるあると言っていいでしょう。

また、「オタク仲間との関係性が説明できない」「趣味が一緒だと分かっても、相手のディープ度が分からなくて探り合いになる」といったオタクあるあるなども色々登場します。

さらに、他にも男性アイドルオタクあるある、子育てあるある、海外アーティストあるある(?)などなど、どこかしら、読者が共感できたり、感心したりする「あるある」が散りばめられているのが良いところの1つです。

 

3  キャラクターが魅力的

 

登場するのは、主人公の仲村だけではありません。

準レギュラー的に色々な人が登場します。

例えば、仲村と同様に特撮が好きな男子小学生、通称ダミアン。

ちょうど特撮を卒業するかしないかくらいの年齢での葛藤があったり、ほのかな恋心を抱いたり、毎回あいだみつを風に名言を残したり、となかなか良いキャラをしています。

他にも、

仲村の特撮好きを毛嫌いする姿勢を見せる同僚(北代さん)、

仲村と同じ特撮オタクの年上女性(吉田さん)、

強面だけど、魔法少女モノが好きな男性(通称・任侠さん)、

男性アイドル好きな女子大生(みやびさん)などなど、

個性的かつ魅力的な準レギュラーがたくさん登場します。

これらの登場人物たちの掛け合いや関係性の変化も見所の一つとなっています。

 

4  作中作が面白そう

 

また、作中に出てくる特撮は、すべて架空の作中作。

それがいずれも面白そうなのです。

よく登場するのは、作中で放映中という設定の「疾風怒濤  ジョウシュウワン(獣将王)」(動物モチーフ。上の画像参照。)や仲村が子どもの頃に観ていた「救急機エマージェイソン」。

ジョウシュウワンは、動物モチーフでオリエンタルな要素も含む戦隊モノ。

おそらくそのままの元ネタはないんでしょうが、戦隊モノでありそうな設定・ストーリー展開・セリフが詰まっています。

いずれの作中作についても、作者もそこまで深く設定を詰めているわけではないようです。

それでも、断片的に描かれるエピソードや決め台詞・シーンの見せ方が上手いので、作中作がとても面白そうに思えてきます。

作中作の映画「絡繰(からくり)忍者  雷伝」なんて、初登場時はほとんどストーリーが不明でしたが、決めのシーンは非常にかっこよく、架空の作品ながら映画を観に行きたくなりました。

 

5  毒親的な母親とのエピソードが現実的

 

主人公・仲村には、母親との確執的なものがあります。

仲村の母親は、「女の子らしい」ものが大好き。

それを娘にも押し付けるようなところがあり、小さい頃から仲村の特撮好きを良く思っていませんでした。

それが高じて、幼少期にある大変な事件が起きたりして(詳しくは漫画をお読みください)、仲村の母親にはやや毒親的な要素があるのです。

その後、仲村は母親に隠れて特撮を楽しむようになり、現在に至ります。

いまでも母親は、仲村に対して、「女性らしい」服を着せようとしたり、結婚はまだかとしつこく言ったりしていて、2人の間には確執めいたものがあります。

この確執が果たしてどうなるのか、というエピソードが作中でいくつか描かれます。

詳しく書くのはネタバレになるので避けますが、母親だけが悪者でそれをやり込めるとか、安易に両者が和解するとか、そういうありがちで現実離れした話になるのではなく、比較的現実的な落としどころが示されるのが素晴らしいと思っています。

 

6  終わりに

 

表現力の無さゆえに、あんまり良さが伝えられていませんが、とにかくオススメの漫画なので、ぜひ読んでみてください!!

 

特撮といえば、こちらの漫画もオススメです。

kido-ari.hatenablog.com

 (そういえば、トクサツガガガでは、仮面ライダーウルトラマンをモデルとした作品は直接登場していない気がします。権利関係の問題でしょうか。)

 

 

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