【設定の勝利!】設定が斬新・奇抜・面白いおすすめ漫画30選【出落ち?】
設定が斬新・奇抜・秀逸な漫画を挙げてみました。
その発想はなかった!という漫画ばかりです。
なお、主観で物語の核心に触れるようなネタバレは避けていますが、設定に言及する以上、若干のネタバレはありますので、ご注意ください。
- 1 こころ オブ・ザ・デッド〜スーパー漱石大戦〜(夏目漱石、架神恭介、目黒三吉)
- 2 Back Street Girls(ジャスミン・ギュ)
- 3 サツリクルート(MITA、吉宗)
- 4 戦隊グリーンは目立たない(にがだんこ)
- 5 異能力バトルロイヤル(艮田竜和)
- 6 妄想食品館(ドングリ)
- 7 暗殺教室(松井優征)
- 8 オーシャンまなぶ(戸塚たくす)
- 9 ゼクレアトル〜神マンガ戦記〜(戸塚たくす、阿久井真)
- 10 超弩級少女4946(東毅)
- 11 不死身ラヴァーズ(高木ユーナ)
- 12 かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜(赤坂アカ)
- 13 聖☆おにいさん(中村光)
- 14 ノー・ガンズ・ライフ(カラスマタスク)
- 15 紺田照の合法レシピ(馬田イスケ)
- 16 北斗の拳 イチゴ味(武論尊、原哲夫、河田雄志、行徒妹)
- 17 サトラレ(佐藤マコト)
- 18 イマドキ☆エジプト神(美影サカス)
- 19 不死の猟犬(八十八良)
- 20 THE PENISMAN(石田スイ)
- 21 国民クイズ(加藤伸吉、杉元伶一)
- 22 大奥(よしながふみ)
- 23 スカイハイ(高橋ツトム)
- 24 虚構推理(片瀬茶柴、城平京)
- 25 血潜り林檎と金魚鉢男(阿部洋一)
- 26 居酒屋魔法少女よだれとなみだ(3キログラム)
- 27 寿司 虚空編(小林銅蟲)
- 28 スミレ♡16歳!!(永吉タケル)
- 29 めだかの学校(森ゆきえ)
- 30 出落ちガールー鈴木小波短編集(鈴木小波)
- おわりに
1 こころ オブ・ザ・デッド〜スーパー漱石大戦〜(夏目漱石、架神恭介、目黒三吉)
題名がもう面白くてずるいです。
この漫画は、夏目漱石の「こころ」を原作としたゾンビアクション漫画、
と言っても、おそらく全く意味が分からないでしょう…。
百聞は一見にしかず、ということでぜひ下記のリンクから第1話を読んでみてください。
一応「こころ」を原作にしており、、「私」、「K」、「先生」などお馴染みの人物が登場し、ストーリーも「こころ」をなぞっている部分が伺えます。
しかし、原作を「アメイジング翻案」しているというだけあって、中味はゾンビアクション。大分原作とは異なります。
例えば、「私」は、駆け出しのゾンビハンター、格好は、モヒカンにホッケーマスクにチェーンソー。また、「先生」と「K」はそれぞれ柳生新陰流、小野派一刀流の使い手です。
(また、スーパー漱石大戦というだけあって、「坊っちゃん」をはじめ、夏目漱石の他の作品のキャラクターも登場します。)
アオリには、「精神的に向上心のないゾンビは馬鹿だ!!」。
読み切りの一発ネタならまだしも、これはれっきとした連載もの。
この設定・企画を考えた人は天才ではないでしょうか。
こころ オブ・ザ・デッド~スーパー漱石大戦~|コミック アース・スター
2 Back Street Girls(ジャスミン・ギュ)
主人公は、ヤクザの3人。
彼らが、あるミスの落とし前をつけるため、親分の気まぐれで、全身整形・性転換をした上でアイドルをやらされる、というコメディ。
意外にも可愛くなって人気の出てしまった彼(女)ら(グループ名ゴクドルズ)。
そんなゴクドルズの3人が、むちゃくちゃな注文をしてくる親分に振り回されたり、何も知らないマネージャーがおっさんくさいアイドルに困惑するあたりが笑えます。
中味の人格がヤクザのおっさんだと思うと、主人公の3人(見た目は下記の画像のとおり、可愛いアイドルそのもの)が、アイドルらしく笑顔を振りまいたり、「ラブラブピョンピョン」しているだけで、面白い。
可愛い顔の背景にうっすら元の顔が浮かぶ描き方(下記画像参照)は、何度されてもじわじわ来ます。
作中のアイドルソングも、「恋のサカズキ」など極道を暗示した歌詞になっており、よく歌詞を読むと大分物騒。
設定だけだと出落ちっぽい気もしないでもありません。
しかしながら、現在5巻まで発行されており、一定の面白さをキープしてます。
ゴクドルズ被害者の会の動向など今後の展開が楽しみな漫画の一つです。
(全身整形・性転換しているので見た目はアイドルですが、中味は背景のヤクザです。Back Street Girls第1巻)
3 サツリクルート(MITA、吉宗)
能力バトル×就活 マンガ。
能力バトル漫画は数あれど、就職活動と絡めた漫画はこれくらいではないでしょうか。
大恐慌によって国家が四大財閥に支配された世界。
主人公が、不採用なら死亡という条件で、悪魔と取引をし、特殊能力を獲得、この能力と頭脳を駆使して就活を勝ち抜いていくストーリー。
くわしくはこちら。
4 戦隊グリーンは目立たない(にがだんこ)
戦隊ヒーローの中でも目立たないグリーンが主人公の日常コメディ。
怪人に襲われる子どもを助けに行っても、レッドが良いと怪人にも子どもにも嫌がられ、握手会ではグリーンのところだけ閑古鳥…。
そんなグリーンの日常が切なくて面白い。
あえて戦隊モノのグリーンに着目しているところが好きです。
5 異能力バトルロイヤル(艮田竜和)
一般人が集められ、一つずつ特殊能力を与えられてバトルロイヤル、というありがちなストーリー。
しかし、特異なのは、主人公の能力。
それは、「わりばしをきれいに割ることのできる能力」。
数多の能力バトル漫画の中で、主人公の能力の第一印象としては最弱な感じがしますね。
残念ながら、更新が止まったままで、作者のホームページも消えてるようです。
6 妄想食品館(ドングリ)
食べ物×食べ物で、擬人化せずに、エロ漫画風の妄想が繰り広げられる漫画。
ちくわの穴がどうこうとか、ドーナツの穴がどうこうとか、そんな感じの漫画です。
百歩譲って擬人化されていればまだ理解できるのですが、擬人化されないままでやるのがすごい。
「人類には早すぎる」漫画といわれる所以です。
BLなんかだとジャンルとしては珍しくないのでしょうか…。
7 暗殺教室(松井優征)
マッハ20で動く超生物の先生を、生徒みんなで暗殺しようとする青春学園コメディ。
魔人探偵脳噛ネウロもそうですが、類似作のないオリジナリティあふれる漫画を描かれる方だと思います。
8 オーシャンまなぶ(戸塚たくす)
肉体的な暴力が意味をなさず、口喧嘩で精神的ダメージを与えることによって相手にダメージを与えられる、という世界設定。
「言葉の暴力」が文字通り実現されています。
高度な頭脳戦が繰り広げられたり、壮大にストーリーが展開したりするところが魅力です。
9 ゼクレアトル〜神マンガ戦記〜(戸塚たくす、阿久井真)
主人公カン太が、自分は漫画の主人公だと知らされる設定。
映画トゥルーマン・ショー的な感じですね。
こういう設定を「第4の壁を破る」とも言ったりするようです。
ギャグやコメディ漫画だとそこそこありますが、シリアス寄りの漫画だと珍しい設定ではないかと思います。
アメコミだとデッドプールなどがそうですね。
終盤には、内輪のトラブルがあったりして、展開については賛否が分かれるところですが、私は好きです。
10 超弩級少女4946(東毅)
ヒロインの身長が49m46cmのラブコメ。
「富士山さんは思春期」とか「ラブ☆コン」など身長高めの女性が出てくる漫画はありますが、あくまで常識の範囲内。
この漫画のヒロインはそういうレベルではありません。
巨大な女性キャラというと、バトルものだと「七つの大罪」のディアンヌや「僕のヒーローアカデミア」のMt.レディなど有名どころにもそれなりにいますが、ラブコメは珍しい気がします。
逆に、ヒロインが身長15cmなのは「南くんの恋人」がありますね。
11 不死身ラヴァーズ(高木ユーナ)
ヒロインに想いが通じた瞬間にヒロインが世界から消えてしまう、というSFっぽさもあるラブコメ。
全力で恋をする主人公に好感が持てます。
12 かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜(赤坂アカ)
心理戦・頭脳戦によって、全力で相手に告白させようとするラブコメ。
頭脳戦というほど毎回高度なことをやっているわけでもないですが、恋愛沙汰における駆け引きを頭脳戦になぞらえたのは上手いと思いました。
単純にキャラも魅力的です。
なお、この系統のタイトルの歴史については、以前、記事を書きました。
13 聖☆おにいさん(中村光)
キリストとブッダが共同生活する漫画。
何はともかくその発想がすごい。
仏教やキリスト教の知識があると小ネタも含めて楽しめるのでしょうが、詳しくなくても雰囲気で楽しめます。
14 ノー・ガンズ・ライフ(カラスマタスク)
主人公の首から上がリボルバーという思いきったデザイン。
それだけ聞くとコメディのようですが、中味はシリアスなSF×ハードボイルドです。
「これだからガキと湿気は嫌いなんだ」のセリフにシビれます。
15 紺田照の合法レシピ(馬田イスケ)
高校生の暴力団員が主人公の料理漫画。
グルメ漫画は数あれど、わざわざレシピに合法と断りを入れる漫画はこれくらいのものでしょう。
「野菜界のリボルバー」(レンコンのこと)や「くく…大葉は合法ハーブの中でもとびきり最高だ」などなど一々面白い。
16 北斗の拳 イチゴ味(武論尊、原哲夫、河田雄志、行徒妹)
原作の見た目はそのままにしつつ、キャラは完全に崩壊しています。
最近は、二次創作的なスピンオフを公式がやることも多いですが、初見で一番笑ったのはこの漫画です。
17 サトラレ(佐藤マコト)
一般的に、サトリは、人の心のうちを読み取れる能力者のことをいいます。
一方、この漫画の「サトラレ」はその逆。
自分の考えていることが周囲の人間に筒抜けになってしまいます。
単純な設定ながら、この設定から様々なドラマが展開されるのが素晴らしいです。
18 イマドキ☆エジプト神(美影サカス)
イマドキ☆エジプト神 - 無料マンガサイト pixivコミック
エジプトの神々が現代に降臨する四コマ。
全体的にシュールな感じです。
19 不死の猟犬(八十八良)
たとえ死んでも復活できる世界。
そんな世界で感染すると復活できなくなる感染症が流行する。
もうこの設定だけで面白そうですし、感染の条件もなかなかです。
ジャンルとしては、スプラッター・ガン・アクション。
20 THE PENISMAN(石田スイ)
アルファベットにしてもそのタイトルはダメだろ…という気がしますが、中身もわりとそのままです。
主人公は、首から上が男性のアレそのものなヒーロー。
しかも、怪人を倒すと、白くてどろりとした液体をかけます。
設定だけ見ると、とても東京喰種と同じ作者とは思えません。
(よく読むと通底するところはありますが)
こんな内容が描けるのはweb漫画ならではでしょうか。
ストーリーも、通り一遍のコメディ寄りアクションというわけではなく、一筋縄ではいかない展開になっています。
ストーリー半ばで更新が途絶えているのが残念です。
21 国民クイズ(加藤伸吉、杉元伶一)
経済成長を続け、全体主義国家となった日本を舞台としたディストピア漫画。
テレビ番組「国民クイズ」に出場し、クイズに答えて合格すれば、どんな願いでも国家権力をあげて叶えてくれる世界になっています。
風刺の効いたストーリーも良いですし、番組の合間に挟まれるCMも面白い。
22 大奥(よしながふみ)
感染症により、男性が激減した世界における男女逆転した大奥を描く物語。
単に男女逆転させたというだけでなく、きちんと男性激減による社会への影響も描かれているところがSF的な印象です。
日本史は詳しいとフィクション的な部分とノンフィクション的な部分をそれぞれ楽しめそうです。
23 スカイハイ(高橋ツトム)
事故に遭ったり、殺されたりした人間が死後訪れる「怨みの門」。
そこでは、天国に行くか、現世を彷徨い続けるか、他人を1人呪い殺して地獄に行くかを選ぶことができる、という設定。
それぞれの人間の選択とそれに纏わるドラマが魅力です。
24 虚構推理(片瀬茶柴、城平京)
ジャンルとしては、伝奇ミステリかつラブコメと言えば良いのでしょうか。
この作品ばかりは、設定を語るとわりと重大なネタバレになるので詳細は伏せます。
世界観としては、一般人には通常は見えないながら、妖怪が普通に存在する世界観。
事件の真相が分からなかったら、地縛霊に聞いてしまえば良かったりします。
そんな世界観でミステリは成立するのか?
原作が本格ミステリ大賞を受賞しているとおり、この作品では、見事にミステリが成立しています。
前述のとおり、詳細は書きませんが、タイトルどおり「虚構推理」を繰り広げる展開がアツいです。
ミステリ要素も充実する一方で、キャラクターも魅力的。
見た目はともかく、言動はややヒロインらしからぬヒロイン、怪異たちの知恵の神、琴子(下記画像参照)をはじめ、魅力的なキャラクターが揃っています。
(見た目はヒロインらしいヒロイン。虚構推理第1巻)
25 血潜り林檎と金魚鉢男(阿部洋一)
頭が金魚鉢になっている吸血鬼、金魚鉢男。
彼に血を吸われると、人は金魚になってしまう。
被害者を救えるのは、被害者の「血に潜る」という「血潜り」だけ…、
という設定。
ジャンルとしては、ホラー+アクション?
独特の設定・世界観が読み手を引きつけます。
26 居酒屋魔法少女よだれとなみだ(3キログラム)
強くなりすぎた魔法少女(といっても20代後半)の2人が、居酒屋で管を巻く漫画。
魔法少女モノのパロディは多いですが、これがトップレベルに好きです。
ボディビルダーが魔法少女になる「魔法少女プリティ☆ベル」も良いですね。
27 寿司 虚空編(小林銅蟲)
とてつもなく大きな数を追い求める漫画。
無量大数とかグーゴル(googleのネーミングの元ネタ)とか宇宙に存在する分子の数とかそういうレベルをはるかに超える大きな数、巨大数に関する漫画です。
正直、半分くらいしか理解できていませんが、とにかくスゴさが伝わってくる漫画です。
28 スミレ♡16歳!!(永吉タケル)
転校生の女子高生は、おっさんの操るふの人形だった!というギャグ漫画。
笑いあり感動ありの作品ですが、設定の勝利な感があります。
29 めだかの学校(森ゆきえ)
先生の頭が魚。
しかも、魚の頭部ではなく、頭から尾ビレまであります。
作者のブログで10年後を描いた漫画が読めます。
30 出落ちガールー鈴木小波短編集(鈴木小波)
秀逸な設定と出落ちは紙一重ということで、この短編集です。
設定だけ見ると、まさに出落ち!という感じの話ばかりですが、話を読むときちんとストーリーが成立していて、決して出落ちの尻すぼみには終わりません。
おわりに
これ以外にもオススメの作品があればぜひ教えてください!
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