今にも崩れそうな本棚の下で

漫画の感想を書いたり書かなかったりします。

ジョジョの奇妙な浦島太郎

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むかしむかし、ある海沿いの村に、浦島承太郎という若者(ビーチ・ボーイ)がいました。

ある日、浦島が海辺を歩いていると、恥知らずのママっ子(マンモーニ)たちが亀(ポルナレフ)をペッシペッシと叩いていじめていました。

マンモーニたち「やーい、お前のスタンド、タンスの裏に落ちた矢も満足に拾えないのかよ」

涙目の亀、静かに泣く(ジェントリー・ウィープス)。

 

浦島は、いじめに吐き気を催す『邪悪』を感じたので、子どもたちを怒鳴りつけていじめをやめさせ、亀を助けてあげました。

浦島「この……ド低脳がァーーーッ」

 

それから数日後、浦島が、海で釣りをしていると、亀が声をかけてきました。

もし浦島が望むなら、助けてもらったお礼として、竜宮城へ連れて行ってくれるというのです。

亀「大切なのは『竜宮城に向かおうとする意志』だと思っている」

亀「『竜宮城へ帰る』『恩返しをする』「両方」やらなくっちゃあならないってのが「亀」のつらいところだな  覚悟はいいか?オレはできてる」

 

竜宮城へ行く船は『二隻』あったッ!のですが、浦島は、一旦は誘いを断りました。

しかし、亀が海へ帰りかけたとき、浦島は気が変わり、泳いでついていくことにしました。

浦島「行くよッ オレも行く 行くんだよォーーーーッ!!」

 

浦島が、竜宮城につくと、乙姫様が出迎えてくれました。

乙姫様は、ある魚に踊りを披露させ、浦島を歓迎しました。

乙姫「ボラボラボラボラボラボラ ボラボラボラ ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)」

 

また、乙姫様は、浦島にたくさんのご馳走を食べさせてくれました。

乙姫「こいつにご馳走を食わしてやりたいんですが かまいませんね!!」

 

さらに、乙姫様は、お茶を入れてくれましたが、変な匂いがしたので、浦島は飲むのをやめておきました。

 

やがて、浦島は地上に戻ることにしました。

 浦島「アリーヴェ・デルチ!(さよならだ)」 

竜宮城を出る際、浦島は、乙姫様から、玉手箱をお土産としてもらいました。

乙姫「だが 開封は許可しないィィィィーーーーッ」

 

浦島が地上に戻ってみると、あたりはすっかり様子が変わっており、浦島が知っている人もいなくなっていました。

途方にくれた浦島は、玉手箱を開ければ何か変わるかもしれない、と思い、玉手箱(ザ・グレイトフル・デッド)を開けてみました。

すると、煙がモクモクと立ち込め、浦島は、煙によって老化してしまいました。

もっとも、浦島は、いつまで経っても老けない漫画家だったので、あまり変わりはありませんでしたとさ。

 

ディ・モールト(非常に)ベネ(めでたしめでたし)

(終わりのないのが『終わり』)

 

※もはや浦島太郎が関係ない、平行世界のケース(色々とひどい)

 

さらに、乙姫様は、お茶を出してくれました。

お茶は、ちょっと変な匂いがしましたが、浦島はこれを飲んでみました。 

浦島「『飲み干す』と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わってるんだッ!」

浦島「この味は!……尿を入れている『味』だぜ……」

浦島、ゴールド(黄金)・エクスペリエンス(体験)により再起不能(リタイア) 

第5部  〜黄金の水〜  

 

 

※途中まで書いて、浦島太郎ネタという意味ではid:hikimatoさんと被っていることに気付きました。

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この能力バトル・現代異能バトル漫画がすごい!2017【オススメ・連載中】

最近のオススメ能力バトル・異能バトル漫画を紹介します。

何が、能力バトル・異能バトルか、という定義は難しいところですが、なんとなくで判断しています。

あまりにメジャー過ぎるものは除いており、順位はわりと適当です。

なお、主人公の能力や序盤のストーリーなど若干のネタバレを含みますので、ご注意ください。

(主観ですが、核心に触れるネタバレは避けたつもりです。)

 

 

1位  ハイラのSP -龍伐庁調査執行部第3課-(榊原瑞紀

 

seiga.nicovideo.jp

 

「異類」と呼ばれる「鬼」などの人外の者。

彼らは、全国に潜伏し、人を食べて暮らしています。

彼らを消滅させられるのは、日本に12人しかいない、「龍騎士」と呼ばれる特殊能力を持った者のみ。

タイトルの「龍伐庁」は、その龍騎士をサポートし、異類を排除するための行政機関です。

このマンガでは、新たに龍騎士になった10歳の少年・「ハイラ」(下記画像参照。)とこれをサポートする龍伐庁の「ハイラユニット」の活躍が描かれます。

メインとなるのは、理不尽を憎む熱血漢の元警官・来生(きすぎ)と冷静沈着なハイラユニットの主任・真永。(上記の画像の2人。)

「正義感の強い熱血タイプ」と「クールな知性派」のバディもの、というのは、わりとありがちですが、描き方が上手いのでなかなか引き込まれます。

また、このマンガの特徴の一つは、ハイラの存在。

龍騎士は、特殊能力を持った貴重な存在なため、ハイラユニットのメンバーはその命令に服従しないといけないのですが、それをいいことにワガママ放題なのです。

10歳の少年なので、まだまだ色々と不安定・無知なところもあり、これがどのように変わっていくのか、というところも見所です。

異類退治に関しては、異類の側や龍伐庁内部に怪しい動きもあり、こちらの展開も見逃せません。

異類退治の行く末と人間関係の変化が両方楽しめるマンガになっています。

 

このマンガのように、能力者が組織化されているというのは、近年のトレンドかもしれません。

(東京喰種とか僕のヒーローアカデミアとか炎炎ノ消防隊とか。これら以前からもあったといえば、ありましたが。)

 

 

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(新人龍騎士は、10歳のわがままな少年。ハイラのSP-龍伐庁調査執行部第3課-(榊原瑞紀)第1巻(KADOKAWA角川書店)より引用)

 

2位  出会って5秒でバトル(はらわたさいぞう、みやこかしわ

 

一般人たちが、謎の存在に特殊能力を与えられ、デス・ゲームを強制される。

と、ここまでは、わりとありがちな設定。

このマンガの特異なところは、主人公の能力「詭弁家(ソフィスト)」の内容です。

その能力の内容は、「相手があなた(主人公)の能力だと思った能力」。

はったりだろうが相手にすごい能力だと信じさせれば、その能力が使える一方、何も信じさせることができなかったりすると何も使えません。

こうしたトリッキーな能力で、主人公やその仲間たちの、知略を尽くしたバトルが描かれます。

頭脳戦的な能力バトルが好きな人にはオススメです。

 まだ、ストーリーは序盤と思われるので、今後が楽しみですね。

 

3位  キリングバイツ(村田真哉、隅田カズアサ)

 

遺伝子強化技術によって動物の能力を得た獣人たちによるバトルもの。

各キャラが、それぞれ個別の動物の遺伝子を組み込まれており、財閥同士の代理戦争「牙闘(キリングバイツ)」において戦います。

第1章でストーリーの中心になるのは、キリングバイツに巻き込まれた平凡な大学生・野本とそのパートナーとなるヒトミ(下記画像参照)。

動物のウンチクをナレーションでいれつつ、バトルが行われるさまはテラフォーマーズ的なところがあります。

また、企業の代理戦争・平凡で弱気な指示者と強気な戦闘員というコンビの点はケンガンアシュラ的なところがありますね。

(別にパクリだとかそういうことを言いたい訳ではありません。)

テラフォーマーズよりはは、設定・ストーリーともに比較的シンプル。

登場する動物も、ヤマアラシ、ライオン、チーターなどメジャーな動物が多く、とっつきやすいです。

(ヒトミについては、下記の画像のとおり、ラーテルなので、そこまでメジャーではありませんが…)

また、特徴的なのは、女性キャラとそのサービスシーンの多さ。

男性キャラもそれなりにいるにもかかわらず、既刊6巻のうち、5巻の表紙が女性キャラ、というところでなんとなく雰囲気は分かるかと思います。

そういうところをあざといと嫌うか、好んで読むかは好みが分かれるところかもしれません。

能力者の見た目は下記画像のような感じなので、獣耳好きな人は必読です。

最新刊ではちょうど第1章が終わって区切りがついたところなので、今が読み時です。

どうでも良いですが、作中には「虎砲」という技が出てきますが、修羅の門テニスの王子様にも同名の技がありますね。

修羅の門やキリングバイツと技名が被るテニス漫画とは一体…)

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(獣化したヒトミ。キリングバイツ(村田真哉、隅田カズアサ)第1巻(小学館クリエイティブ)より引用)

 

4位  リィンカーネーションの花弁(小西幹久)

 

comic.mag-garden.co.jp

偉人や罪人を前世に持つ者が、前世からその才能を引き出して戦う能力バトルもの。

偉人モチーフのバトルものというと、過去にもたくさんありますね。

ノブナガン、第九のマギア(音楽家)、ハイファイクラスタ文豪ストレイドッグス(作家)、ドリフターズFate/stay nightなどなど…。

このマンガもそういう類の設定です。

モチーフになる偉人は、宮本武蔵アインシュタインニュートンなど。

このタイプのマンガだとニュートンは頻出ですね。

能力バトルにつきものの重力使いにしやすいからでしょう。

 

このマンガのストーリー: 

あらゆる分野の習い事を試したものの、どの分野でも際立った才能がなく、絶望していた主人公、扇寺東耶(せんじ とうや)。

彼は、自分は「持たざる者」であり、同級生の灰都のことを、自分とは違い、剣の才能を「持つ者」だと思っていた。

しかし、彼は、灰都に、「私達は似ている」と言われる。

その理由とは…?

 

このマンガで特徴的なのは、それぞれの能力の圧倒的強さ。

それぞれが別の能力マンガだったら、上位幹部〜ボス級の強力な能力を持っており、これらのキャラのバトルがサクサク進むところはなかなか読んでいて楽しいです。

サクサク進みすぎて、こんな魅力的なキャラ、ここで使い捨てて良いの?と思うくらい…。

また、ストーリーも最初は単調でしたが、中盤からはなかなか一筋縄ではいかないものになっています。

 

5位  サツリクルート(吉宗、MITA)

urasunday.com

就活×能力バトルというおそらく唯一無二の能力バトル漫画。

やや突破な世界設定なので戸惑うところはあるかもしれません。

主人公の能力があまり強力ではないので、この能力を活かしてどう立ち回るかが楽しめます。

直接命を奪り合うバトルではないので、通常の能力バトルと違うタイプの能力が登場・活躍するところも良いですね。

個別の記事はこちら。

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6位  超人戦線(青山広美山根和俊

 

ストーリーの前半では、特殊能力を与えられた凡人と各分野の達人の一対一の戦いが描かれます。

例えば、「念動力(ただし動かせるのは野球ボールの質量まで)を与えられたフリーター」VS「プロのスナイパー」。

強力な能力が与えられる一方で、肉体的にも精神的にも弱い凡人と、何も能力を与えられないながらも、知識・経験・技量で対抗するエキスパートたち。

ギャンブルフィッシュ」のコンビならではの個性的なキャラが魅力的です。

また、オムニバス的になっているので、どちらが勝つかが予想できないのも良いところです。

この作品も、現在は、ストーリーが次の段階に進んでいるところ。

こういうタイプの作りは最近の能力バトルの流行りなんでしょうか。

 

7位   多数欠(宮川大河)

ganma.jp

突然、「皇帝」を名乗る者によって毎日行われるようになった「多数欠」。

2択の質問が出題され、多数派は全員死ぬ、というシンプルかつ斬新な設定。

第1部では、特殊能力「特権」と「権利」を使って、主人公たちが皇帝に立ち向かう姿が描かれます。

崩壊した社会でのサバイバル的な要素があるのもアクセントになっています。

現在では第2部が連載中。

 

8位  平穏世代の韋駄天達(天原)

 

平穏世代の韋駄天達

魔族が封印されて800年。

戦いの時代を忘れた平穏(ゆとり)世代の神、韋駄天たちと魔族とのバトルが描かれます。

チート級に強力な韋駄天に対し、そんなに強くない魔族がどう立ち向かうのか、という、普通とは逆のバトルの楽しみがあったりします。

また、韋駄天側が人間とは別の倫理観・価値観を持ってるところも面白く読めます。

非商業のweb漫画としてはトップレベルに面白い漫画ではないでしょうか。

 

 

この他にオススメがあればぜひ教えてください! 

 

※ブックマークコメントで、ダーウィンズ・ゲームが挙げられていました。

メジャーすぎるかな?と思って載せなかっただけで、こちらもオススメです!

特殊能力を与えられてデスゲームに巻き込まれる、という入りはありがちですが、テンポの良いストーリーと多彩なキャラが魅力です。

また、ソーシャルゲーム・MMOっぼい雰囲気も現代的な感じがします。

(ソシャゲもMMOも詳しくないので的外れな感想かもしれませんが…)

 

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ワールドトリガー名場面・名言まとめ【邂逅編】

 

このブログでイチオシのオススメ漫画、ワールドトリガー

その名場面、名シーン、名言をまとめました。
名場面などを通してこの漫画の魅力を再認識してもらえればと思います。
まずは、邂逅編(第1話〜第13話)から。
 

よう 無事か?メガネくん(迅悠一)

 

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第1話冒頭。
物語は、迅悠一のこのセリフから始まります。
この時点では、詳細は明かされていませんが、場面は、こっそりボーダーの基地に入った修が、トリオン兵に襲われたところ。
S級エリート隊員・迅が修を颯爽と助けて言ったのがこの一言でした。
 
のちに修が迅と再会したとき、修は、迅が覚えているわけないか…とこのときのことを口にしません。
しかし、迅は、「メガネくん」と修に呼びかけます。
どうやら迅は、オサムのことを覚えていた様子。
助けたい人がいるからボーダーに入った、という修の事情まで理解していました。
 
修を助けた時点で、迅は、そのサイドエフェクト「未来予知」で、どこまでの未来が見えていたんでしょうか。
もしかして、玉狛第二結成の可能性まで見えていたかも…?
 
のちに遊真がオサムを助けたとき、修にとって、迅と遊真がだぶって見えるシーンでもこのシーンが再登場します。
 

それを決めるのは私ではない ユーマ自身だ(レプリカ)

 

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学校に行かなくてはいけないのに、先にボーダー本部を見に行った遊真。
そのせいで遊真は学校に遅刻します。
(ここらへんは遊真の自由奔放なところが窺えます。)
そんな遊真が、お目付役・レプリカに対し、「トリガー使っていい?」と聞きました。
それに対してレプリカが言ったのがこのセリフ。
 
このシーンでは、何気ないやりとりですが、このセリフ自体は繰り返し使われることで重要な意味を持ってきます。
 
ワールドトリガーは、様々な「決断」が描かれる漫画でもあります。
繰り返されるこのセリフは、その象徴とも言えるでしょう。
 
この場面自体では、遊真がトリガーを使うのを断念して終わりでした。
実際に使っていたら、大騒ぎになっていたかもしれません。
 

つまんないウソつくねオマエ おれと仲良くなりたいのか?(空閑遊真)

 

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遊真のサイドエフェクト初登場シーン。
 
転校生である遊真にごみを投げつける3バカ。
遊真は、「なにこれ どういうアレ?」と尋ねます。
これに対し、日本式の歓迎アイサツだと嘘をつく3バカ。
遊真は、その嘘をサイドエフェクトによって見抜くのでした。
その後、遊真は、ゴミを固く丸めて飛ばして反撃し、見た目に似合わず好戦的なところを見せます。
激昂して摑みかかられた後に言ったのがこのセリフ。
 
このセリフは、遊真がサイドエフェクトを使う度に繰り返されるものです。
「つまらない嘘」という言い回しは既存のものですが、サイドエフェクトの内容ときれいに合致していて、カッコ良い決め台詞になっています。
 
 

いままで行ったどの国でも やり返さなきゃやられっぱなしなのが当たり前だったけどなー(空閑遊真)

 
修が、3バカにやり返した遊真をいさめ、無難な対応を勧めるのに対していった遊真のセリフ。
修と遊真の考え方の違いがはっきりと明らかになりました。
 

いやー数はケンカの基本でしょ(空閑遊真)

 
3バカとその仲間にボコボコにされる修。
よってたかって卑怯な…という修に遊真がこの一言。
遊真のことを心配して付いてきた修。
遊真は、その修がボコられるのを見ても冷静にこういうことを言うあたり、戦乱の世界を生き抜いてきた遊真の思想が垣間見えます。
また、このセリフは、「集団戦」を描くワールドトリガーならではのセリフとも言えそうです。
 

……ぼくが そうするべきだと思ってるからだ!!トリガー起動(オン)!!(三雲修)

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修を殴っていた3バカのリーダーがバムスターに襲われる。
自分が助けるという修に対し、遊真は、「あいつら自業自得じゃん」「なんで助けに行くんだ?!」と疑問を呈します。
そこで、修が言ったのがこのセリフ。
冒頭から情けない姿の多かった修が、かっこよく決めたシーンです。
ストーリーの上で繰り返されるこのセリフ。
よく考えると、なぜ「そうするべきだと思う」かは言っておらず、質問の答えにはなっていません。
しかし、人を助けるのには理由がなく、そこにあるのは使命感だけ、というのはヒーローの特徴でもあります。
「自覚なきヒーロー」である修。
このセリフは、その修の使命感の強さ、ヒーロー性を象徴するセリフともいえそうです。
また、このシーンは、トリガー初起動のシーンでもあります。
 

それを決めるのは私ではない ユーマ自身だ(レプリカ)

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3バカのリーダーを助けようとするものの、バムスターにあっさりとやられる修。
レプリカによれば、「出力(パワー)が足りてない」。「あれではバムスターの装甲は破れない」。
遊真のそれまでの言動からすれば、ここで修を見捨てても良さそうなところです。
それでも、遊真は、黒トリガーを使って修を助けることを「決断」します。
その決断の直前には、修が弱いながらもバムスターに立ち向かっていました。
遊真としては、修の強い使命感に何か感じるところがあったのかもしれません。
のちに、遊真は、修が遊真の父親に似ているところがあるとも語っています。
(修がトリガーを起動したときの遊真の驚きの表情には、修がボーダー隊員だったことへの驚きだけでなく、修の使命感の強さへの驚きも含まれていた、と見ることもできそうです。)
 
この後、遊真はバムスターを一撃で粉砕。
修と遊真の実力差が明らかになるシーンでもありました。
遊真初登場時には、同様のレプリカのセリフがありましたが、それ自体は、その時点では重要そうに描かれてはいません。
そのセリフが、ここへ来て重要性を増す演出もカッコ良いですね。
 

モールモッドを一匹殺すのに 少なくとも オサム20人いなきゃムリだ それで勝てたとしても20人中18人のオサムは死ぬ(空閑遊真)

 
シビアな実力差を象徴するシーン。
 修が弱すぎてちょっと不憫なくらいです…。
 

勝ち目が薄いからって 逃げるわけにはいかない!!(三雲修)

 
遊真に、修ではバムスター相手に勝ち目が薄いと言われる修。
ネイバーであり、戦闘経験も豊富そうな遊真の言葉に信憑性を感じつつも、修は逃げずに立ち向かう。
このあたりはまさしくヒーローの姿です。
それでも奇跡的に勝ったりはせずに、あっさりやられるあたりがこの漫画のシビアなところですが…。
 

写真なんて正直迷惑なの 芸能人じゃあるまいし…(木虎藍)

 
生徒に写真撮影を求められて、これを断る木虎。
しかし、次のコマでは、しっかり背景に花を散らしてキメ顔で撮影されています。
このあたりから、ツンデレの片鱗が見えますね。
 

……っせーーー のっ(空閑遊真)

 

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A級隊員の実力を見せ、イルガーを追い詰める木虎。
しかし、それが裏目に出て、イルガーは自爆状態になってしまいます。
このままでは、街にイルガーが落下して自爆してしまう…。
しかし、木虎ではこれを止められません。
かといって、遊真が攻撃してしまうと、ボーダーに遊真の存在がバレてしまうようです。
そこで、遊真は、攻撃せずにイルガーを倒すことを考えます。
その方法として、『鎖』印(チェイン)三重(トリプル)、『強』印(ブースト)七重(セプタ)でイルガーを川に引きずり落とすのがこのシーン。
なかなか迫力があってカッコ良いです。
 

彼女が近界民(ネイバー)を倒してくれたんです(三雲修)

ほらな? 言っただろ おまえとオサムじゃ勝負になんないって(空閑遊真)

 
木虎がイルガーに手こずっている間に、住民の避難誘導にあたっていた修。
木虎は、そんな修を、優等生ぶって、そんなに人気者になりたいのかとやっかみます。
しかし、修は、手柄をよこどりしたりはせず、イルガーを倒したのは木虎だと住民に紹介します。
そこで、遊真が言ったのがこのセリフ。
対ネイバー戦の実力的には、木虎の方が圧倒的に上ですが、無欲に住民のことを考える修と、人気取りを意識してしまった木虎との差を指摘します。
こうした、単なる腕力的な強さ以外の価値観も提示されるのもこの漫画の良いところです。
他方、遊真に褒められた木虎も、誰かが助けてくれたと正直に述べたり、周辺住民に責め立てられる修を庇って対応にあたったりと、単なる嫌な奴ではない側面を見せるのでした。
 

俺のサイドエフェクトがそう言っています(迅悠一)

 
ボーダー上層部の会議にて。
イレギュラー門(ゲート)の発生に対応できるという迅。
その代わり、修の処遇は任せてほしいと提案します。
イレギュラー門に修が関わっているかを訝る面々に迅が言ったのがこのセリフ。
単なる未来予知ではなく、こういう言い方をするのがまたカッコ良いですね。
攻殼機動隊の「そう囁くのよ。私のゴーストが。」が連想されました。
 
 

 雨取千佳のトリオン量計測シーン

 
レプリカによって千佳のトリオン量を測って見ると、巨大な立方体が現れます。
玉狛のトリオンモンスター・千佳の圧倒的なトリオン量が、視覚的に分かりやすく表現されたシーンでした。
 

ぼんち揚(あげ)食う?(迅悠一)

 
修とネイバーの繋がりを疑う三輪。
そこに突然登場したのは、迅でした。
大仕事があるからと基地に戻るよう促します。
これによって修への監視が一時的に緩むのでしょう。
暗躍が趣味の面目躍如というところでしょうか。
 
 
あなたのお気に入りの名言・名場面はありましたか?
 
 
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※画像はいずれもワールドトリガー葦原大介)第1巻・第2巻(集英社)より引用。

 
 

ジョジョの奇妙なおとぎばなし・第4部「大きなカブは引き抜けない」

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第3部編はこちら

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桃太郎

キジ村億泰「ゥンまああーいっ」(きびだんごを食べながら)

桃太郎その2

ピンクピーチの少年

かぐや姫

おじいさん「かぐや姫も月までブッとぶこの衝撃…」

マッチ売りの少女

少女「マッチはいかが?マッチはいかがですか?」

通行人「お金を差し出せば……ほんとに…『マッチ』…を…売ってくれるのか?」

少女「ああ〜〜〜 約束するよっ 『お金』と引き換えのギブ アンド テイクだ 買えよ 早く買え!」

通行人「だが断る

鶴の恩返し

鶴「人は『覗け!』と言うと用心して覗かない 『 覗くな』と言うとムキになって『覗いてくる』」

フランダースの犬

ネロ「わたしは…子供のころ…ルーベンスの「キリスト昇架」「キリスト降架」ってありますよね…あの絵…教会で見た時ですね…(中略)なんていうか…その…最終回なんですが…フフ…凍死…しちゃいましてね…」 

三年寝太郎

村人「うらやましいな…ヒマそうで……」

舌切り雀

欲張りなおばあさん「いいや 限界だッ! 開けるね! 今だッ!」 

古事記

イワナガヒメ「『長生きのブスより短命の美人…』…の方がマシってことね〜〜〜」 

一休さん

一休「それでは虎を屏風から出してください。すぐに縛って見せましょう」

足利義満「なるほど 完璧な作戦っスねーーっ 不可能だということに目をつぶればよぉ〜」 

DRAGON BALL

ドドリア「このヘアースタイルが重ちーみてェーだとォ?」

三国志

ジャーン ジャーン(ドラァ……!)

ギリシャ神話

メドゥーサ「コッチヲ見ロォ〜」

ギリシャ神話その2

小道で振り向いてしまうオルフェウス 

ギリシャ神話その3

オイディプス「ぼくのパパはパパじゃない」

カチカチ山

狸「(おばあさんの)味もみておこう」 

シンデレラ

ジャンケン王子様「ガラスのシューズだっ!」

忠臣蔵

吉良「激しい『嫌がらせ』はいらない… そのかわり深い『仇討ち』もない……『植物の心』のような人生を…そんな『平穏な生活』こそわたしの目標だったのに……」

吉良上野介は静かに暮らしたい) 

我輩は猫である

我輩の名前は『まだない』 いつ…どこでわたしが生まれたのかはどうしても思い出せない

(デッドマンズ肉球) 

忠犬ハチ公

ハチ「僕も…ご主人様が…帰ってから…一緒に帰るよ…」

一寸法師

姫「そう…ところであんた…最近 背のびた?」

 

次回予告:

(気が向いたら残りの部もやります)

第1部

ラプンツェルの意外な攻撃

・カエルの王子、メメタァされる

第2部

・中国仙人(杜子春)はうろたえないッ!

・あーん!ロミオ様が死んだ!

第5部

・涙目の赤鬼

・狼少年、汗を舐められる

第6部

エルメェス注文の多い料理店でパンティあげちゃう

・ヤバイ(一寸)法師が(鬼に)IN!!

第7部

・おむすびころりん黄金回転

・毒リンゴォ、ようこそ眠りの世界へ

第8部

・ソフト&ウェットなクトゥルフ

・下半身にこぶが2つあるおじいさん

 

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ジョジョの奇妙なおとぎばなし・第3部編

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桃太郎

 花京犬「そのきびだんご食べないのか?  ガッつくようだが ぼくの好物なんだ……… くれないか?」 

浦島太郎

 「あ…ありのまま 今 起こったことを話すぜ!

『俺は玉手箱を開けたと思ったら老人になっていた』

な…何を言ってるのか わからねーと思うが おれも 何をされたのか 分からなかった…

頭がどうにかなりそうだった

催眠術だとか歳をとると月日が早いとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…」

金太郎

 熊「金太郎 きさま このゲーム(相撲)やり込んでいるなッ!」

三年寝太郎

 死神13「ラリホー

承太郎

 「やれやれだぜ」

鶴の恩返し

 鶴「おじいさん!貴様!見ているなッ!」

花咲じいさん

 おじいさん「最高に『灰!』ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ」

ごんぎつね

 兵十「ごん、お前だったのか、いつもくりをくれたのは。」

ごん「Exactly(そのとおりでございます)」

かぐや姫

 今は昔、念写撮りの翁といふ者ありけり。

走れメロス

 承太郎は激怒した。

DIOのたった1つの単純(シンプル)な敗因)

白雪姫

王妃「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのはだ〜れ?」

花京院「鏡に『中の人』なんていませんよ…ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」 

羅生門

家出少女の行方は、誰も知らない。

犬と肉(欲張りな犬)

 犬「に……肉を失ったのは俺だったァーー 今 肉を奪おうとしてたのにィ〜〜」

うりこひめ

 うりこひめ「WRYYYYYYYYYーーッ」 

聴き耳ずきん

 おじいさん「くすの木ッ!君の意見を聞こうッ!」 

ピノキオ

承太郎「ピノキオは嘘を少しでもつくとだな…鼻が伸びる」

ポルナレフ「嘘だろ 承太郎!」

承太郎「ああ 嘘だぜ! だが…… マヌケは見つかったようだな」 

金の斧

 泉の女神「『金の斧』プラス『銀の斧』 二刀流ッ!」

古事記

 イザナミ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」(1日1000人を殺しながら)

イザナギ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」(1日1500人を産ませながら)

風の又三郎

 ドッドド ドドウド ドドウド……

シンデレラ

 シンデレラ「私が時を止めた…午前零時の時点でな…そして(城を)脱出できた…やれやれだぜ…」

(中略)

シンデレラ「なじむ 実に!なじむぞ」(ガラスの靴を履きながら) 

うさぎと亀

 うさぎ「勝ったッ!第3部完!」

 

 

ネタヲダスノ・クルシイデース

 

※おとぎ話じゃないのも混ざってるって?大人はウソつきではないのです。間違いをするだけなのです……。

 

←to be continued

 

次回予告:

※気が向いたら各部やります

第1部

ラプンツェルの意外な攻撃

・カエルの王子、メメタァされる

第2部

・中国仙人(杜子春)はうろたえないッ!

・あーん!ロミオ様が死んだ!

第4部

・小道で振り返るオルフェウス

・大きなカブは引き抜けない

第5部

・涙目の赤鬼

・狼少年、汗を舐められる

第6部

エルメェス注文の多い料理店でパンティあげちゃう

・ヤバイ(一寸)法師が(鬼に)IN!!

第7部

・おむすびころりん黄金回転

・毒リンゴォ、ようこそ眠りの世界へ

第8部

・ソフト&ウェットなクトゥルフ

・下半身にこぶが2つあるおじいさん

 

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※参考にさせていただきました!各部の名言が揃っていて素晴らしいです。

www.hitode-festival.com

ネタバレはどこまで許されるのか?

某ブログにおいて、某小説について「叙述トリックがある」という紹介がされました。

このことについて、色々な意見が集まっています。

(いつも楽しく読ませていただいているブログでもあり、当該ブログについて批判等をする意図はないのでブログは伏せます。)

私も、これは嫌がる人がいるかもなー、と思って初期に少しコメントしたのですが、その後、やはり批判的な意見がそれなりに集まったようです。

 

漫画を紹介するとき、いつもこの種の問題には悩んでいるので、これを機会に私のスタンスを書きたいと思います。

 

1  基本的にはマナーの問題である

 

ネタバレの方法・程度によっては、著作権法上の「翻案」に当たったり、不法行為が成立したりする余地もあるでしょう。

ヤフー知恵袋では、器物損壊になるというのがベストアンサーがありましたが、さすがに無理がありそうです。)

ただ、通常の漫画・小説紹介ブログでされている程度のネタバレが、これらに当たるということは考え難く、基本的にはマナーの問題だと認識しています。

 (ネタバレと称してストーリーを一から十まで書いているブログはここでいう通常に含まれません。)

 

2  「叙述トリックがあること」は許されないネタバレか?

 

マナーの問題である以上、最終的には絶対的な正解はなく、許されるか否かは人それぞれ、という話になるでしょう。

ただ、個人的には、叙述トリックがあると知って読むのと知らないで読むのとでは、読んだ時の楽しさが全く異なると感じます。

その意味で、密室トリックがあるという紹介と叙述トリックがあるという紹介では質が大きく異なるといえるのではないでしょうか。

そのため、自分であれば、叙述トリックがあると紹介するときは、ネタバレがあると冒頭に明示してから紹介すると思います。

(他の人が明示しなくてもそこまで気にはなりません。)

 

3  なんとなくの基準

 

私としては、長編漫画の場合、1巻あたりで明らかになる内容・設定・世界観については、通常、特にネタバレがある、とは明示せずに記載しています。

ただ、1巻(時には1話)の冒頭や引きで読者を驚かせるタイプの漫画もある一方、10巻、20巻を過ぎて方向転換してからが本当に面白いところ、という漫画もあるわけで、そこら辺はなんとなくの感覚で調整するしかないのかな、という感じです。

一応の基準としては、①それを記載しないと作品の良さを伝えられないか、②それを知って読むのと知らないで読むのでは、どの程度読んだときの楽しさが異なるか、ということのバランスで考えています。

 

極論すれば、どんでん返しがある、とか、伏線がある、ということすら知らないで読むのが、幸せな体験なのかもしれません。

私は、叙述トリックの元祖のあの作品を、何も知らずに読むという幸運に恵まれました。

もっとも、伏線などがある、ということを抽象的にすら書かないで魅力を伝えるのはなかなかに難しく、その程度の紹介は、「ネタバレなし」という扱いで勘弁いただきたいと思っています。

 

また、それなりに多くの人が結末を知っているであろう有名作品であっても、知らない人はいるわけで、それを安易に明らかにすることも気をつけたいところです。

(例えば、猿の惑星とか)

一方で、例えば、ドラゴンボールについて、「悟空はかめはめ波を打ちます」という記載をするのに、ネタバレ注意と書くのもどうかという気もあり、これも程度問題でしょうか。

 

4  自衛

 

読み手の立場としては、ネタバレについては、自衛に努め、それでもネタバレを踏んでしまったら自己責任だと考えています。

例えば、個人的には、本当に楽しみにしている作品(かつネタバレがありそうな話題作)で、ネタバレを絶対みたくないものについては、公開・発売直後はあんまりネットを見ないようにしています。

また、ごく親しい人にはネタバレを言わないように普段からお願いしています。

それでも、電車やバスでネタバレの会話が聞こえてきてしまうこともありますが

(自衛の余地があるからブログには何を書いても良いということを言いたいわけではありません。念のため。)

 

5  ブログでの記載

 

ブログでは、多くの人が好まないネタバレをした場合、今回のように指摘されることもあると思います。

もっと怖いのは、指摘もなく黙って読者が離れていくことでしょう。

知らず知らずのうちにそういうことがないように、自戒をこめてこの記事を書きました。

 

6  終わりに

 

ネタバレ問題については、様々な意見があり得ると思います。

何か意見があればお寄せください。

 

※なお、以上の記載は、ネタバレに関する注意喚起をしない場合にどこまでの記載が許されるか、という話です。

ネタバレに関する注意喚起を記事タイトル又は記事冒頭でしている場合に、どこまでが許されるかは、対読者というより、対作者・著作権者との問題であり、また別の問題だと思います。

 

 

 

 

2016年に完結したオススメの面白い漫画10作品

2016年ももうすぐ終わり。

今年完結した漫画の中でオススメなものをあげてみました。

 

 

1  スピリットサークル水上悟志

 

輪廻転生を巡るファンタジー漫画。

主人公の桶屋風太は、霊が視える14歳。

同じクラスに転校生・鉱子がやってきたのをきっかけに、自らの過去生(前世)をいくつも体験していくことになる。

その前世から明らかになる、初対面のはずの鉱子が風太を殺そうとする理由とは…?

というストーリー。

風太と鉱子、その因縁が垣間見える画像は下記)

 

あまり細かく紹介するとネタバレになるので避けますが、6巻ながら壮大なストーリーが見事にまとまっています。

前世という設定を使われることで、様々な時代・登場人物・世界観が展開されており、短編集のような趣きもあるところです。

 

ラストも綺麗で素晴らしい。

なお、作者の他の漫画を読んでいるとより楽しめる部分も少しありますが、読んでいなくても大きな問題はありません。

 

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(初対面のはずの転校生・鉱子に命を狙われる主人公・風太。2人の顔にある傷の由来・因縁も後々明らかに。スピリットサークル第1巻)

 

2  デストロ246(高橋慶一郎)

 

殺し屋(女子高生)やヤクザ(女子高生)、殺し屋殺し(女子高生)が入り乱れてバトるガンアクション。

作者の趣味全開で、男性キャラは雑魚しかいない、という思い切りの良さが素晴らしい。

単独の記事はこちら。

kido-ari.hatenablog.com

 

3  BLEACH久保帯人

 

虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊を退治する者、死神。

そんな死神の仕事をすることになった高校生、黒崎一護の活躍を描く能力バトルもの。

厨2だのオサレだのとも言われますが、用語や台詞がいちいちカッコ良い。

キャラデザの良さにも定評があるところです。

用語などの雰囲気を知りたい方は以下の記事をどうぞ。

(ただし、特に後半にネタバレがあります。)

kido-ari.hatenablog.com

 

バトルは、ライブ感で楽しみましょう。

頭脳戦を期待するとちょっと肩透かしになるかも…。

(この作品にはこの作品の良さがあります)

ラストは(一応)キレイにまとまっていますので、

死神代行消失編や千年血戦編の途中で離脱した方にもぜひラストまで読んでほしいです。

 

4  ふだつきのキョーコちゃん(山本崇一郎)

 

「シスコンヤンキー」の兄と、ある秘密を持った妹、その周囲の人々を巡るラブコメ

さすが「からかい上手の高木さん」の作者だけあって、読んでいてニヤニヤが止まりません。

ツンデレは一旦デレてしまうとツンに戻りにくい、という問題を設定によって解決した発明が素晴らしい。

 

5  暗殺教室松井優征

 

クラスみんなで、担任である超生物(マッハ20で動く)の暗殺を目指す、という設定が素晴らしい異色作。

設定が独特ながら、王道的展開あり、感動あり、驚きの伏線ありと様々な角度から楽しめる漫画です。

 

その他の設定が斬新な漫画については、以下の記事をどうぞ。

kido-ari.hatenablog.com

 

6  昭和元禄落語心中雲田はるこ

 

落語がテーマ。

落語にはあまり興味がありませんでしたが、一気に引き込まれました。

人間ドラマが魅力です。

タイトルにも昭和とある通り、ストーリーのうち、それなりの比重を、主人公の師匠の昭和の頃の過去話が占めているところ。

男の色気を感じさせる作品でもあります。

 

 

7  オールラウンダー廻遠藤浩輝

 

総合格闘技修斗の漫画。

主人公がものすごい必殺技を使えるわけでもなく、人間離れしたキャラが縦横無尽に活躍するような中身でもなく、内容は非常にリアル寄り。

同じ作者のEDENとはまた大分趣きが違います。

格闘技をやる意味を自問し続ける青春マンガでもあり、試合だけでなく、主人公の廻(めぐる)と周囲の人間との関係性も楽しめます。

 

8  オゲハ(oimo)

 

中学生男子のキジは、ある日、謎の生物を見つけ、家に連れて帰る。

その生物は、首から上と胴体は人間、両手は蝶の羽のようで、下半身は芋虫のようだった。(下記画像参照)

キジは、この生物をオゲハと名付けて、これを飼い始める、というストーリー。

ストーリーだけだと、映画ETのような、少年と人外の生物の心温まる話にも感じるかもしれません。

しかし、ストーリーの方向性はかなりダーク。

オゲハの名前の由来からして、汚い+アゲハ蝶、というひどい扱い。

食事もろくに与えなかったりします。

人間であるキジは、表情をあまり変えません。

一方、表情豊かなのはオゲハの方。

読んでいて感情移入するのは、人間のキジよりもオゲハの方だったりします。

全体的に不穏な雰囲気がただよい、この先の展開がどうなるか、読んでいてどんどん不安になっていくマンガでした。

キジのオゲハに対する扱いに嫌悪感を持つ人もいそうなので、そういうのが苦手そうな方はまずは試し読みなどをする方が良いかもしれません。

 

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(キジが見つけた謎の生物、オゲハ。オゲハ第1話)

 

9  野田と申します。(柘植文

 

地味な見た目で個性的な女子大生、野田さんの日常を描くコメディ。

野田さんが、合コンで石破防衛大臣のモノマネをしてはいけないということに気づく、とかそういう感じの漫画です。

 

10  虫籠のカガステル(橋本花鳥)

チキンの魂/虫籠のカガステル

元は前から完結していたwebマンガですが、商業出版が今年完結まで行きました。

 

人が巨大な虫になる病気が蔓延する世界を描くアクション・ファンタジー。

web漫画というと玉石混交ですが、この作品は非常にクオリティが高いです。

 

おわりに

 

今年完結、というくくりで思い出すのは難しく、漏れている作品も色々あるかもしれません。

以上の作品以外で何かあればぜひ教えてください。

 

(追記) 

ブックマークコメントであげていただいたものは以下の通り。

こち亀、トリコ、逃げ恥、RiN、僕だけがいない街、夢からさめても、自殺島、春の呪い、SOUL CATCHER(S)

名作揃いですね。ありがとうございました!

 

 

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